夏の全国高校総体8強の北越が、高田に3-1と快勝。2年連続の4強入りを決めた。前半9分にFW庄内碧(3年)が、右クロスを頭で合わせ先制。

前半だけで3-0とリードし、安定した試合運びを見せた。昨年の全国選手権8強の帝京長岡は、新潟工を5-0と圧倒。J2町田加入が決まったFW晴山岬(3年)が2得点を挙げ、得点能力の高さを見せつけた。

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FW庄内のヘッドがゴールに突き刺さった。前半9分、MF浅野俊輔(3年)の右クロスを頭でジャストミート。「もし、自分が1点を決められずに負けたら、自分の責任」と、その重圧を見事先制ゴールに結びつけた。引いて守る相手の守備網をこじあけると、チームは勢いづいた。前半だけで3-0。勝負は、40分間で決着した。

全国高校総体8強の実力通りの県4強。「全国を相手に自分たちのパスサッカーが通用した。自信になる」と話した庄内のFWとしての得点力も、全国で通用していた。2回戦の那覇西戦(沖縄、1-0)、3回戦の青森山田戦(1-1のPK5-3)、準々決勝の京都橘戦(1-2)で3試合連続ゴール。2年生だった昨年からのレギュラーだが、今年はチームをけん引する意欲が旺盛だ。「昨年は、3年生に遠慮があったけれど『今年は自分がやらなければ』という気持ちになっている」と語った。

26日の帝京長岡との準決勝は、天王山の戦いとなる。北越は全国総体8強。相手は前回の全国選手権8強と、全国8強同士の激突だ。昨年の県大会決勝では、1-4で完敗しただけに、リベンジの気持ちが強い。「昨年の決勝のピッチは、何もできずに終わった。チャレンジャーとしてやりたい。それに、みんなのベクトルは、選手権の日本一に向いている」。そう話すFW庄内のベクトルは、準決勝のゴールへと向かっていた。【涌井幹雄】