北海道コンサドーレ札幌MF宮沢裕樹(30)が16日、札幌市内の自宅でオンライン取材に応じた。新型コロナウイルスの影響で14日からチームの活動が一時休止になって以来、初めて心境を話した。チームの主将は外出自粛を徹底し、「おうち時間」の充実を図っている。

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宮沢が自宅から画面越しで、サッカーができない今の思いを伝えた。14日からチームの活動は一時休止となった。「サッカー選手として練習ができる喜びを感じていた。休みになるのは残念だけど、しょうがない」と受け止めていた。活動再開後も政府が呼びかける接触8割減を目指した分散練習が予定されている。限られた練習しかできないことが予想されるが、今はその日が待ち遠しい。

屋外での自主トレもクラブから禁止されている中、“在宅勤務”を開始した。フィジオセラピストのセウソ氏(41)によるオンライントレーニングに参加。自室内にたくさん置かれていた子どものおもちゃを移動してスペースを確保し、筋トレに励む。「今までオフでもボールを触っていたので、難しさは感じるけど、現状できることをやっていこうと思う」と前を向く。

本や動画から刺激を受けている。サッカーに限らずスポーツ選手の動画からは「自分と違う思考の人とかを見ていると新しい考えも生まれる」という。元チームメートのC大阪FW都倉賢(33)の動画もチェックし「こういう風に発信してくれるのはすごいこと」と感心。SNSの個人アカウントを持たない宮沢も「こういう状況が続けば、自分も何かしら発信したいと思う」と考え方の変化も見せる。

現状での数少ないメリットの1つに、遠征やキャンプで不在が多く、できなかったパパ業の時間が増えたことがある。「なんとかこの時期をいい思い出にしてもらえるように遊んであげたい」と親心をのぞかせる。「こういう状況でプレーしている姿を見せられないのはすごい残念だけど、今大事なことは家にいることだったり、人にうつさないこと、リスクを最小限にしていくこと」と呼び掛けていた。【保坂果那】