サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で白星発進した日本代表のベースキャンプ地カザンの施設を21日、スポーツ庁の鈴木大地長官(51)が訪問した。

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)とともに、西野朗監督(63)と選手全員と対面。鈴木長官は「選手の皆さんに祝意というか、おめでとうございますという話をさせていただきました」と祝福した。

 同長官は19日にサランスクで日本が強豪コロンビアを破った一戦も観戦。「目の前にこの前戦った選手たちがいらっしゃいました。私自身もうれしかったですし、スポーツ庁の長官になって2年半ですけど、初めて良かったなと思いました」と話した。

 ここのところ、日本のスポーツ界は暗い話題が多く、日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題など、険しい表情で報道陣の前に立つことが多かった。こう振られると「いろいろと皆さんをお騒がせするようなことが続きましたが、スポーツ界として今回の日本代表サッカーチームが明るい話題を提供する突破口に」と期待を寄せた。

 まず1次リーグ突破を目指す今後に向け「勝負事ですので、1つでも多くの勝利、さらに上に行くということは重要だと思います。さらに、私が申し上げたのは、皆さんの試合を見てこれからの若い選手たちが俺もサッカー選手になろうという気持ちになっていただくこと、それだけでなくて、多くの国民が皆さんの戦いが生き甲斐になって明日から頑張ろうと感動を与えてくれるような、伝説的な大会にしてもらいたい」とエールを送った。

 長谷部主将に託したスポーツ庁の寄せ書きに、同会長は「自分を信じて、チームを信じて、日本を信じろ」と書いたという。

 88年ソウル五輪金メダリストから、熱いエールが注入された。