C組はデンマークとオーストラリアが引き分けたため、フランスはペルーに勝てば1次リーグ突破、逆にペルーはフランスに負ければ敗退という状況で始まった。

 後がないペルーは開始直後から厳しいプレスと連動したパスワークでフランスを自軍に足止めさせる。特に右のFWカリジョがスピードを行かした攻撃で2度突破に成功も、シュートに持ち込めない。

 前半、最初の決定機を迎えたのはペルー。31分、左サイドからペナルティーエリア内でボールを受けたトップのゲレロが左足で強烈なシュートを放つもGKロリスにブロックされ、先制の好機を逃した。

 反対にフランスは、徐々に右サイドの19歳FWエムバペが攻撃のリズムを生みだしペースをつかみはじめる。33分にはポグバの浮き球を、エムパベがゴール前に飛び出し、右足ヒールで狙うトリッキーな動きを見せた。フランスは34分、ゲレロが自軍で失ったボールを素早くトップのジルーへ。ジルーは左足でシュート。これがDFロドリゲスに当たりゴール前に流れ、詰めていたエムパベが無人のゴールに流し込んで先制した。フランスの「10」を受け継いだ19歳は、今大会注目のストライカーの1人だが、2試合目にして得点をマークした。

 負ければ敗退が決まるペルーは、MFジョトゥンを下げて得点力の高いFWファルファンを投入し攻撃力に厚みを持たせ、センターバックもロドリゲスに替えてサンタマリア。ペルーは後半から2人を交代させて勝負に出てきた。

 後半は1点リードしているフランスは無理をせず、ペルーの時間が続いた。6分にはMFアキノが見事なミドルを放つも、ゴールの角にはじかれる。その後も攻め続けるペルーは、20分過ぎまでにカリジョ、アドビンクラがミドルでゴールを狙うが、いずれもバーの上を超えた。

 フランスはオーストラリアとの初戦でVARの恩恵を生かし、グリーズマンがPKで得点して2-1で競り勝ち、ペルーはデンマーク戦でやはりVARでPKを得たものの、クエバが決められず、試合も敗退した。

 試合はまえがかりのペルーに対し、フランスはカウンター狙いという攻防になり、結局ペルーは得点を奪えず1次リーグ敗退、フランスは決勝トーナメント進出を決めた。フランスはデンマークと1位突破をかけて26日に対戦する。ペルーは今大会初勝利をかけてオーストラリアと対戦する。