アルゼンチン代表の主将を務める、FWリオネル・メッシ(29=バルセロナ)が、3-0で快勝した16日のW杯南米予選・コロンビア戦後「関係を1度、断ち切る」とメディアに怒りの最後通告を突きつけた。スペイン紙アスが報じた。

 きっかけは、14日にアルゼンチン人の記者が、FWエセキエル・ラベッシ(31=河北華夏)がメンバーを外れているのは、代表合宿中にマリファナを吸っていた可能性があると報じたことだった。ラベッシは当該記者に対し、虚偽の情報で自身や家族、自身の仕事に対して大きな損害を与えているとして、ソーシャルネットワークを通じて法的措置を取ることを発表していた。

 アルゼンチン代表は南米予選で5位と低迷しており、メディアから批判を受けていた。その中、同僚がマリファナを吸ったと報じられたことに対し、メッシは代表メンバー25人を伴い、集まったメディアに怒りをあらわにした。

 「この場に自分たちがいるのは、これ以上メディアと話をしない決断をすることを伝えにきた。多くの批判、リスペクトの欠如を受けてきたが、今回は限界を超えた。メディアがポチョ(ラベッシ)にした批判は、とても深刻なものだ。自分たちが話をしなければ、人々はそうなんだと思ってしまう。だから、自分たちは関係を1度、断ち切ることを考えた」

 メッシは怒りを吐露する一方で「多くのメディアが、今回の件に関係していないことを自分たちは分かっている」とメディアの取材、報道姿勢に一定の理解も示した。その上で「個人のプライベートについて勝手な話がされ、今回のような批判をされることは、初めての話じゃないし、深刻なものだ。この件にこれ以上関わりたくないし、自分たちは全力を尽くす。ただ、見逃すわけにはいかないことだった」と訴えた。(山本孔一通信員)