テネリフェに所属するMF柴崎岳(24)が、冬の移籍で加入後、初めて先発出場を果たした。

 左MFで出場し、途中から右MFで後半30分までプレー。交代時には今季最多となった1万7353人の観衆からスタンディングオベーションで拍手を送られた。

 デビュー戦となった3月19日のレウス戦で後半29分から出場して以来となる2試合目の出場で、初めて記者会見が設けられた。加入直後は不安障害で出遅れた影響があったためか、クラブ広報から「試合だけの話」と制限される異例の記者会見となった。

 初めての先発について柴崎は「体力的に大丈夫かなというのはあったが、75分まで監督もプレーさせてくれたので、試合のリズムも日本とは違うのでなかなかつかむのに苦労したけど、試合中に慣れてきたところもあるし、良かった部分もたくさんあった」と手応えを口にした。スペインリーグの印象については「試合中のプレースピードだったり、強度も(日本とは)違う。サッカーの質、試合の質が若干、違うのかと思う。自分にとって難しいリーグだとは思っていないしプレーが出来ると思っている」と、新しいリーグへの適応に自信を見せた。

 また、交代する時にファンから声援を受けたことについては「すごいうれしかったし、もっともっといいプレーをして、サポーターのみんなにいいプレーを見せていきたいなと思う」と笑顔を見せ、「(サポーターは)熱狂的で、非常にチームを愛しているんだなというのが伝わった」と感銘を受けた。

 リーグ戦は残り10試合。チームは1部昇格プレーオフ圏内(3位~6位)の3位と好位置をキープしており、自動昇格圏内の2位ジローナとは勝ち点差6となっている。今後について「チームメートはいい関係を築けていると思うし、いいやつばかり。そういったコミュニケーションはプレー面に反映されると思うので練習中から僕のこともわかってもらう必要があるし、僕が彼らのことをわかる必要があると思う。時間がたつにつれ、練習をすることで試合のプレー、連携部分が向上していくと思う」と、1部昇格をかけた大事な時期での復活に目を輝かせた。