残り2試合となったブンデスリーガの残留争いと入れ替え戦について、10日の独紙ビルトが以下のように報じている。

 現在6クラブが残留争いの中におり、そのうち1クラブは入れ替え戦という延長戦にいくことになる。1部リーグ16位が2部リーグ3位と対戦するシステムだが、これはフェアなシステムだろうか。2部リーグで昇格争いをするブラウンシュバイクのトルステン・リーバークネヒト監督は「入れ替え戦のファンではない」とコメント。

 これを受けてか、ハンブルガーSVスポーツディレクターのイエンス・トットも「もちろん入れ替え戦はファンにとってスリリングなものだろう。だが基本的なところ、私は入れ替え戦廃止に賛成だ」。ハンブルガーSVは現在16位。14、15年には入れ替え戦の末に何とか1部残留を果たしている。一方でトットはカールスルーエのスポーツディレクター時代にギリギリのところで昇格を逃した苦い思い出がある。「2部リーグで本当にいいシーズンで通し、当時のカールスルーエのようにギリギリのところでダメだったというのは本当に苦いものだ」と話している。

 フランクフルトのニコ・コバチ監督も賛同する。「私は入れ替え戦に完全に反対だ。チームやファンを襲う大きすぎるプレッシャーと緊張感が、安全面での問題や暴力事件に発展している。ブンデスリーガを20チームにして、入れ替え戦を廃止すればそうした問題は避けられる」と持論を展開。さらにハノーバーのアンドレ・ブライテンライター監督は「入れ替え戦はフェアじゃない。明らかにブンデスリーガクラブにメリットがある」と話す。

 一方で賛成派もいる。レーバークーゼンスポーツディレクターのルディ・フェラーは「2部リーグの3位チームは自動昇格できる方がいいだろう。だが、入れ替え戦はここでも他国でも守られてきた。(出場するクラブは)この2つの試合にむけて気持ちを持って戦ってきている」とコメント。ウォルフスブルクのアンドリース・ヨンカー監督は「2部リーグではどのクラブが3位になるかの緊張感がある。ブンデスリーガでは16位がそれにあたる。2試合のトップゲームがあるんだ。最終的にはいい方が勝つ。入れ替え戦によってどちらのリーグも興味深いものになる」と話していた。

 アウクスブルクのマヌエル・バウム監督は「レギオナルリーグ(4部)の優勝チームが入れ替え戦となるとどうかとなるが、ブンデスリーガでは問題だとは思わない。16位以下が自動降格となったら、16位チームはなぜ入れ替え戦がないんだと怒るだろう」とコメントした。

 マインツのチームマネジャーのルーベン・シュレーダーは「もろ刃の剣ではある。ブンデスリーガクラブからすれば最後の助けだし、2部リーグクラブからすれば最後の最後でなんだという話になる。基本的にシーズン最後のハイライトだと思う。ただ今シーズン、我々はそこに参加するつもりはないよ」と話していた。