オランダ1部ヘーレンフェインMF小林祐希(25)が4日、冬季中断期間を終えオランダへ出国した。

 シックなファッションに身を包み空港に現れた小林は、約10日の日本滞在を「東北でサッカースクールやったり、会うべき人に会って、いろんな出会いがあった」と振り返った。

 昨年11月にエンターテインメント企業のサミーのジュニアサッカー支援プロジェクトのアンバサダーに就任。昨年末に、帰国直後にサミーの里見治紀社長とも対面した。「異業種の方々ともお会いし、人生観、人間観がまた幅が広がった。そういうのもチームスポーツのサッカーの中で生きてくると思う」と話した。

 16年の5月から「世界の選手は即決してプレーしている。考える前にプレーできるようになりたい」と、頭と心を鍛えるため瞑想(めいそう)トレーニングを取り入れたが、現在も「意識」をキーワードにした新たな取り組みに励んでいるという。「プレッシャーや不安に対して自分のエネルギーを使うのはもったいない。常に『今』の自分にエネルギーを使い続けたい」。

 以前は新年の目標を問われると「20得点」「海外でのプレー」と大きな目標が飛び出したが「今は言葉に詰まることが多い」という。「それは未来ではなく、今に対してフォーカスできているということ。目標をつくることで自分の成長スピードを遅くしたくない。成長スピードを遅くしないために、速さを保つためにも、目標とかあえて考えない」と話す。

 今年6月にはW杯ロシア大会が開幕するが「ロシアを目標にすると、後半年しかなくなっちゃう。でも自分のサッカー人生はあと10年あるので。もっと成長し続けられるので。その先を見るなら4年半後のカタールを見ますよね。でもそこも、そこで終わるわけではないから。W杯のためだけにサッカーを始めたわけでない。サッカー始めたのは、好きだからだし楽しいからで。好きなサッカーを(始めた)あの時と同じ心で取り組めていれば、結果はおのずとついてくる。ただ、日の丸を背負ってプレーする喜びは感じているので、ぜひ、その場には行きたいとは思っています」と話した。