スペイン1部昇格プレーオフ決勝第2戦が23日に行われ、エルチェがジローナを相手に後半アディショナルタイムのペレ・ミジャのゴールにより1-0で勝利した。2試合合計のスコア1-0(ホームの第1戦の結果は0-0)で、6季ぶりの1部復帰を成し遂げた。

エルチェは2014-15シーズン、1部リーグを13位で終えながらも、給料未払いなどの財政面の問題により、ラ・リーガ(スペインリーグ)に2部降格の制裁を科された。その後、2016-17シーズンの2部リーグで21位となり3部リーグへと降格していた。

しかし3部リーグを戦った17-18シーズン、2018年2月にホシコ・モレーノ監督が成績不振で解任された後、現指揮官のパチェタが監督就任すると状況が一転した。パチェタ率いるチームはその後の17試合、敗北を喫したのは1度のみという好成績を残し、わずか1年で2部復帰を果たすと、18-19シーズンからの2年間で1部リーグ返り咲きに成功する。

今季、エルチェの年間予算は2部リーグで15番目の562万ユーロ(約7億250万円)と低いながらも、リーグ戦で6位となった。そして1部昇格プレーオフ、準決勝で香川真司所属の3位サラゴサに勝利した後、決勝では年間予算が2部トップで、エルチェと約6倍もの差がある5位ジローナと対戦し、試合終了間際の得点で破ったのである。

これによりエルチェは岡崎慎司が所属するウエスカ、カディスとともに、来季再び1部リーグを戦うことになった。(高橋智行通信員)