チェルシー買収のためのオファーが18日で締め切られた。

ロシア人オーナーのアブラモビッチ氏が英国やEUから資産凍結などの制裁を科せられ、現時点で同氏はチェルシーを売却することはできない。

だがクラブは事実上、政府の管理下となり、今後、アブラモビッチ氏に収益が入らない形での売却が可能になる新たなライセンスを交付される可能性が高い。

もともとニューヨークの投資銀行レイングループがアブラモビッチ氏からの依頼で購入希望者を募っていたが、そのような状況の中で、英国政府も同グループに募集を継続させていた。

複数英メディアによると、実際に正式オファーを出した人物、団体は次の通り。

●ニック・キャンディ氏=英国の高級不動産開発業者。チェルシー買収のために20億ポンド(約3210億円)を超える額を提示したとみられる。夫人は歌手・女優のホリー・バランス。今回の正式オファーにあたって韓国のハナ金融グループ、C&Pスポーツグループと共同事業体を結成。同共同事業体としてオファーした。C&Pスポーツグループのトップは韓国人の敏腕女性代理人カタリナ・キム氏。

●リケッツ家&ケネス・グリフィン氏=米大リーグ・カブスのオーナー、リケッツ家と金融サービス会社シタデルの創業者ケネス・グリフィン氏がタッグを組んだ。グリフィン氏はアブラモビッチ氏の3倍の資産を持ち、チェルシー買収に興味を持っている個人としてはもっとも裕福な人物だという。

●マーティン・ブロートン氏&セバスチャン・コー氏=ブロートン氏は英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズの元会長で、プレミアリーグのリバプールでも会長を務めたことがある英国人実業家。セバスチャン・コー氏は世界陸連の会長でロンドン五輪では組織委員会会長を務めた。

●トッド・ボーリー氏&ハンスユルグ・ビース氏=ボーリー氏は大リーグ・ドジャースと米NBAレイカーズの共同オーナー。ビース氏はスイス人実業家の大富豪。2人の共同事業体に、バーバラ・シャロン氏(音楽専門のPR会社創業者でマドンナやフー・ファイターズ、ロッド・スチュワート、マルーン5らを担当)、ダニエル・フィンケルスタイン(英国のジャーナリスト、議員)、ジョナサン・ゴールドスタイン(英国人実業家)らも加わった。

●アエセル・パートナーズ=ロンドンを中心に活動する投資会社。ポルトガル人の起業家リカルド・シウバ氏が代表。20億ポンドを超える額をオファーしたもよう。クラブの一時的な資金不足を補うため、即座に5000万ポンド(約80億3000万円)を投入できるとしている。

一方、チェルシー買収に興味を示していたトルコ人実業家のムーシン・バイラク氏はオファーしなかったもよう。同氏は「チェルシー買収の可能性は90%」と豪語していたが、周囲からは懐疑的な目を向けられていた。

レイングループとチェルシーは来週にもクラブ買収候補者リストをつくり、政府に対してクラブを売却できるような新しいライセンスの交付を求めていく。