再びこの男がチームに加わった。MF遠藤航主将(33=リバプール)の負傷離脱に伴い、FW町野修斗(26=ボルシアMG)が追加招集されることが決定。史上初の2大会連続での追加招集となった。ボランチ枠を1人減らし、アタッカーを増員して本大会に臨む森保一監督の決断の裏側をひもとく。
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なぜ町野なのか-。MF藤田譲瑠チマやMF守田英正といった中盤の実力者ではなく、FWタイプを森保監督が選んだ理由は複数考えられる。
そもそもボランチを3枚で回す想定をしていた可能性が高いということ。本大会メンバーに同ポジションを4人招集したが、遠藤の状態が不透明だったため、鎌田、田中、佐野の3人で決勝までの最大8試合を見据えていたはずだ。歴戦のプレミア戦士といえども、実戦から3カ月以上離れた遠藤がいきなり90分間出場できるほどW杯は甘くない。復活後もクローザー的立ち位置が現実的だった。
その代役のめどが立ったのは5月31日のアイスランド戦だった。DF瀬古がボランチ出場。一定の評価を得た。クラブでもプレー経験があり、本人もこの日「もうボランチで行くと思ってます」と覚悟を決めた。DF板倉もクラブではボランチ経験があり、場合によってはプレーすることもできる。
また町野のユーティリティー性も選出を後押しした。やや「FW過多」な印象も受けるが、代表では1トップよりもシャドー(トップ下)起用が多い。負傷で選外となった南野や三笘が担うと目された左シャドーは最適解が見つかっておらず、候補の1人になり得る。ライバルに比べて高さと得点力という特長があり、相手によっては有効策となる。
複数ポジションでプレー可能なため、1点がほしい場面での使い勝手がいい。1トップでもシャドーでも一定の役割を担える実力があり、チームに幅を持たせる存在だ。
プレーレベルはさることながら、和を重視するチームにおいては人間性も重要な要素となる。町野は穏やかな性格で知られ、MF久保からも「すごく愛されてる選手」と期待を寄せられた。初戦の2日前でもスムーズに合流できる人材は貴重。町野が森保ジャパンにもたらせるものは少なくない。【佐藤成】
◆町野修斗(まちの・しゅうと)1999年(平11)9月30日生まれ、三重・伊賀市出身。大阪・履正社高から、18年に横浜入り。19年J3北九州に期限付き移籍し、J2昇格に貢献し完全移籍。20年12月に北九州からJ1湘南へ移籍。22年7月に東アジアE-1選手権で日本代表デビュー。W杯カタール大会日本代表にも追加招集された。23年6月にキール、25年7月にボルシアMG移籍。日本代表では国際Aマッチ14試合5得点。185センチ、80キロ。
▼今大会の選手登録規定 出場国は大会前に35~55人の「予備登録リスト」と、23~26人の「最終リスト」を国際サッカー連盟(FIFA)へ提出している。ただし、最終リスト入りした選手が「深刻なけがまたは病気」と認定された場合に限り、本大会初戦のキックオフ24時間前まで選手変更が認められている。


