五輪の競泳平泳ぎで通算4個の金メダルを獲得した北島康介(33=日本コカ・コーラ)が10日、東京都内で会見し、現役引退を発表した。

 スーツ姿で会見場に現れた北島は「今大会の競技におきまして現役生活を退き、引退することをみなさまにご報告させていただきます」と話した。

 「早かれ遅かれ引退が近づいているのは分かっていた。200メートルのレースを終えて『これが最後』という気持ちは変わらず今日を迎えた。幸せな選手生活を送らせていただいた。小さいときから指導してくれた平井先生がいたからこそ金メダルを取れた。応援してくれる人がいたからここまで来られた」とさわやかな表情で話した。

 思い出のレースを問われると「金メダル取ったときのレースが一番興奮できたのは事実だが、どのレースもすごい記憶に残っている。小学校で勝てなかったとか、全中でライバルに勝てたとか。こないだの200のレースも非常に記憶に残るレースだったと思います」と振り返った。

 家族に報告したか、との問いには「(夫人には)特に何も言っていない。ただ泳いでいるのが当たり前だったのが見られなくなるのは寂しい、と言われた。『もう見れないよ』と言ったら『どうするん』て言われました」と話した。

 2000年シドニーから4大会連続出場した五輪については「オリンピックがあったから僕は水泳を続けてこれた。一番最初の夢。スタートはどのスイマーも一緒だと思う。そこで負ける悔しさだとか、勝ちにいく過程。いい思いも苦しい思いもたくさんして取った金メダルだったり、4回も出さしてもらって、出過ぎだと思われるかもしれないけど、僕が僕らしく一番興奮できる場所、それがオリンピックだと思います」と話した。

 隣に座った平井コーチは「第2の人生でも金メダルを取れるよう頑張ってください」とエールを送った。

 ◆北島康介(きたじま・こうすけ)1982年(昭57)9月22日、東京都荒川区生まれ。東京・本郷高-日体大。5歳から東京SCで水泳を始め、中学2年から同SCの平井伯昌コーチに指導を受ける。五輪4大会で金4個、銀1個、銅2個のメダルを獲得。178センチ、73キロ。