ラグビーの関東大学リーグ対抗戦は23日、東京・秩父宮ラグビー場で1試合が行われ、早大が23-21で慶大を下し、優勝への望みをつないだ。SH斎藤直人(2年)が決勝点を含む5本のキックをすべて決め、4勝1敗で並んでいたライバルを制した。すでに7連覇を決めている帝京大が26日の筑波大との最終戦で敗れた上で、3日の明大戦に勝利すれば同時優勝となる。

 斎藤がその右足で同校優勝への望みを残した。トライで21-21の同点に追いついた後半32分。右サイドの角度のない位置からのコンバージョンキック。猛チャージする慶大勢にも動じず、ゆっくりとしたフォームでボールを蹴り上げた。決勝点となるゴール。4歳から中学3年まではサッカーとの二刀流だった男は「2点は少ないようで大きい」と汗をぬぐった。

 ルーティンがある。ボールをセットすると、そのまま3歩下がる。そのまま直角に左へ4歩。そして一呼吸。キックの練習は週に1度と多くはないが「どこからでも同じ蹴り方をすれば真っすぐ飛ぶ」とうなずく。後半7分には正面約40メートルと遠い位置でのペナルティーキックに反対するチームメートもいる中で「行けます」と狙った。いざボールをセットすると「自信なかった」と弱気にもなったが、ボールは逆風の中を切り裂いて、ポールのわずか上を越えた。この日、コンバージョンキック2本、ペナルティーキック3本とキック5本をすべて成功。チーム23得点中13点をたたき出した。

 来月3日は伝統の明大戦。再び165センチの小兵が主役を奪う。【上田悠太】