違法賭博問題による無期限の試合出場停止処分から5月に復帰した男子シングルスの桃田賢斗(23=NTT東日本)が準決勝進出を逃した。

 準々決勝で武下利一(28)に0-2と完敗。第1ゲームは後半までリードする展開も、終盤のミスで20-22と初戦から3試合連続で第1ゲームを先取される。第2ゲームは勢いに乗った相手に序盤からリードを許し、15-21で落とし、敗戦が決まった。

 「大事にいこうとしすぎた。相手がミスしてくれればとの安易な考えがあった」。決勝進出なら2年ぶりの代表が確定する大事な試合だった。準々決勝での敗戦。ベスト8どまりだったことで、代表選考の可否は日本協会、日本代表の朴柱奉監督(52)の判断にゆだねられる。ブランクがあったとはいえ、5月に復帰後は国内外で61勝2敗。実力が抜きんでていることは間違いない。推薦で日本代表に入る余地は残す。

 仮に日本代表から落選した場合、世界のトップ級が集まる国際大会には出られない。国際大会は従来通り、自費でグレードの高くない大会に出場。国内外の大会で成績を出して、日本代表に推薦されることを待つしかない。次の日本代表選考大会になる来年5月の日本ランキングサーキットまで持ち越しになる。

 今の桃田には日本代表も、3年後の東京五輪のことも頭にはない。「今の自分の実力では何も見えない。もっともっとバドミントンだけでなく、人としても成長しないと、本当の世界トップにはなれない。東京五輪を目指すより、まずは自分自身をレベルアップさせるように頑張りたい」。表情は悔しさとともに、すがすがしさが漂った。