平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)とパラリンピックに出場した道内関係選手の健闘を祝う「平昌オリンピック・パラリンピックどさんこ選手を讃える会」が6日、札幌市の道庁本庁舎前で開催された。五輪のスピードスケート女子団体追い抜きで金メダルを獲得した高木菜那(25)妹美帆(23)佐藤綾乃(21)ら43人が集結。札幌市が招致に乗り出している26年冬季大会に向け、盛り上がりを見せた。

 冬の主役が道庁に集結した。平昌五輪・パラリンピックで活躍したアスリートがステージに次々に登場。競技や年齢、所属先は関係ない。北海道という縁で結ばれた43人がズラリと並んだ。金メダルを2個獲得した高木菜は「五輪選手がこんなに集まることはなかなかない。うれしく思う」と笑顔だった。

 この日、札幌市内は朝から雨。イベント開始の午後1時には強く降りしきり、気温は10度を下回った。それでも一目見ようと、傘や雨具を用意した約1500人が集まった。高木美は「雨に打たれる中、自分たちに会いに来てくれてるのはうれしく思う半面申し訳ない」と感謝しきりだった。

 次は、地元であの感動を-。札幌市は26年冬季大会の招致に乗り出している。3月末までに参加申請を終え、欧米6カ国がライバルという現状だ。自治体の誘致活動はもちろん、道民の理解も重要となる。高木美は「地域の皆さんのご協力が必要不可欠になると今回強く感じた。皆様に間近で感動を伝えられるならこれ以上ない幸せ。ぜひ実現して欲しい」。道産子アスリートとして、素直な思いを明かした。

 平昌五輪で日本勢は過去最多のメダル13個を量産し、6個は道産子選手によるもの。高橋はるみ知事は「この活躍を誘致に結びつけていきたい」と強調。高木菜は「日本中にウインタースポーツの楽しさ、素晴らしさを伝えられたと思う。自分たちも貢献できるように盛り上げていきたい」と約束した。2度目の札幌五輪に向けて、一丸となっていく。【西塚祐司】

 ◆26年五輪開催を検討している都市 第1段階となる「対話ステージ」には7カ国が申請。札幌市のほか、エルズルム(トルコ)シオン(スイス)カルガリー(カナダ)ストックホルム(スウェーデン)グラーツ(オーストリア)共催を目指すコルティナダンペッツォ、トリノ、ミラノ(イタリア)。この中から立候補都市が絞られ、最終的には19年9月のIOC総会で正式決定する。