男子400メートル個人メドレーで、瀬戸大也(25=ANA)が、世界新記録3分54秒81で優勝した。

最初の50メートルターンからトップでレースを展開。ぐんぐんと差を広げて、200メートルのターンでは2位に3秒以上の差をつけた。その後も力を抜かずに、1人旅でフィニッシュ。2位に5秒の差をつけて、従来の世界記録3分55秒50(ロクテ)を0秒69の大幅更新。瀬戸の短水路世界記録は、200メートルバタフライに続いて2種目目となった。

瀬戸は「ずっと目指してきた4個メ(400メートル個人メドレー)の世界記録を樹立できてうれしかったです。来年の東京五輪の金メダルを獲得するためにもこの記録がほしかったので、自信になります」とコメントした。

同大会は世界のトップ選手がチームに分かれて争う新設の賞金大会。瀬戸は同リーグ最終戦となったラスベガス大会が初めての出場だった。

18日の出発時には「集中してパフォーマンスを出してきたい」と話していた。

同種目の世界記録には、昨年12月の短水路世界選手権でアタックしたが、失敗。さらに今年10月の日本短水路選手権でもアタックして、わずか0秒03届かなかった。レース後は「めちゃくちゃくやしい。100分の何秒差とかなかなかない。初めてです」と悔しがっていた。ただ「『まだまだ頑張れ』ということかな」と、持ち前のポジティブ思考を口にしていた。

瀬戸は、同大会が今年最後の試合となる。19年は世界選手権2冠=五輪代表2種目内定など大活躍だったが、気持ちを切らすことなく、地力アップに努めている。最高の締めくくりとなった19年を、東京五輪につなげる構えだ。