渡部暁斗(32=北野建設)は5位だった。

前半ジャンプは104メートルの138・1点で、山本涼太(23=長野日野自動車)に続く2位につけた。好発進だったが、後半距離で順位を3つ落とした。

固く、締まった雪。距離はスピード勝負になった。残り1キロ。W杯個人総合2連覇のリーベル(ノルウェー)、へロラ(フィンランド)、オフテブロ(ノルウェー)が集団を抜け出した。そのスパートに渡部暁は遅れた。走力で屈し、金メダル、そして表彰台も遠のいた。

五輪2大会連続銀メダルの日本のエースは「金メダルを取るつもりでスタートしたのですけど、思った以上に締まった雪でハイペースになった。付いていくのに体力を使ってしまって、最後に狙ったところで仕掛けられなかったのが敗因」と振り返った。コースは幅が広く、下りではスピードが出た。揺さぶりや駆け引きより、「走力と走力の勝負」が問われた。ラージヒルで雪辱を期す。

優勝はリーベル。2位はヘロラ、3位はオフテブロだった。山本は11位、渡部善は16位、永井は18位だった。