内村さんからの帝王学伝授で、金メダルを奪還する。29日に開幕する体操の世界選手権(英国リバプール)に向け、日本男子代表が15日、都内で会見を開催。水鳥寿思監督(42)を含め、代表それぞれが、世界選手権個人総合6連覇を含む19個のメダルを獲得している内村航平さんのアドバイスに感謝した。
内村さんは、今年3月に現役引退。しかし、世界選手権だけでなく、ロンドン、リオデジャネイロオリンピック(五輪)個人総合金メダルを獲得した豊富な経験を生かしてもらおうと、協会が代表のアドバイザリー・コーチを依頼。7月から始まった代表合宿のほとんどに参加した。 水鳥監督によると、「ミーティングでは、自分の経験談を話してもらい、(6種目の)通し練習では、選手の横で細かくアドバイスしてくれる」。技を、とことん突き詰めるタイプだっただけに、そのアドバイスは的確だ。
技術だけではない。今代表で、ただ1人、五輪や世界選手権の経験がないのが、内村が卒業した日体大の後輩、土井陵輔(20)だ。土井は「初めての代表合宿で考えすぎてしまって」と、試技会ではミスが出た。それを見ていた内村が、すかさず「あまり深く考えすぎない方がいい」とアドバイス。志打ちを見抜く力に、土井も和んだという。
現在、内村は個人でコーチ業を行っていない。各選手には、各所属先のコーチがおり、代表チームの中でも、そのコーチが選手の指導を行う。しかし、水鳥監督は「アドバイザーと言いながら、ほぼ主力コーチぐらいに関わっている。ほぼフル参加で本当にありがたい」と感謝だ。
東京五輪個人総合金メダルでエースの橋本大輝(21=順大)は「今回の最大の目標は団体金の奪回」と、常々、言ってきた。昨年の東京五輪では、0・103点の僅差で、中国に敗れ銀メダルだった。18、19年の世界選手権は銅メダル。金メダルは、16年リオデジャネイロ五輪までさかのぼらなくてはならない。内村の「金」の魂を受け継ぎ、日本男子が復活を誓った。


