男子日本代表がフランスリーグ9連覇中の強豪パリ・サンジェルマン(PSG)に挑んだ一戦で、国内最多観衆1万801人を記録した。

2日前の7月31日に行われたジークスター東京-PSG(観衆1万304人)を更新。今回のシリーズ前最多は08年北京五輪(オリンピック)アジア予選再試合の1万257人だった。

日本は序盤から体格と経験に勝る相手に主導権を握られ、24-39(前半13-21)で完敗。それでもLB部井久(べいく)アダム勇樹主将(24=ジークスター東京)は「1万人の歓声を初めて肌で味わって、最高の雰囲気。これがスタンダードになっていくことが、日本ハンドボールの発展のスタートラインになる」と喜びをかみしめた。

厳しい戦いとなったが、初代表のCB藤坂尚輝(21=日体大)が後半に4得点するなど、若手の積極的な姿勢が際立った。福井・北陸高から日体大に進んで大きな1歩を踏み出した藤坂は「オフェンスでは1対1を磨けば、もっとできる。逆にディフェンスをしていて『頭を使わないと点が取れない』と思いました」。引き出しの多い世界的強豪からの学びを口にした。

日本代表は9月から杭州アジア大会、10月には24年パリ五輪(オリンピック)のアジア予選を控える。藤坂は「パリオリンピックに出ることが目標。このメンバーの中で勝ち抜くことが必要だけれど、まだそこまでの実力はない。ウエートトレーニングもしっかりやっていきたい」。自国開催だった21年東京五輪は11位に終わり、部井久は「東京五輪の悔しさはみんなが持っている。それは五輪じゃないと晴らせない。欧州に行っているいい選手と、国内組が力を合わせたい」と言い切り、この日の大歓声を発展につなげる。【松本航】