関西王者の京産大が、早大を65-28と粉砕し、3季連続のベスト4に進んだ。天理大との関西リーグ最終節で3連覇を決める“逆転サヨナラ”ゴールキックを決めたFB辻野隼大(3年=京都成章)が大爆発。プレースキック11本すべて成功、2トライも重ね勝利に貢献した。通算10度目「準決勝の壁」突破へ来年1月2日、国立競技場で明大と激突する。3季ぶり4強の天理大は王者・帝京大に挑む。関西勢2校が4強入りするのは7季ぶり。

   ◇   ◇   ◇

ミスから勝ち越されたイヤな空気を吹っ飛ばした。京産大6-7の前半22分。NO8シオネ・ポルテレ(2年=目黒学院)が早大DFをなぎ倒し、約30メートルの激走トライを決めた。「試合前に『僕が最初に(チームの)トライをとる』と言ったんだ」。昨季はWTBでリーグ戦9トライの活躍から突破力を買われNO8に転向。母国では陸上・短距離の選手でもあり「トンガでは1位になったよ」。その力強いスプリント力が大事な場面でさく裂した。

早大には昨季準決勝で1点差惜敗した。その雪辱にFB辻野もメラメラと燃えた。ゴールキック8本、PG3本、さらにトライ2本と1人で35得点。天理大との関西リーグ最終節で50メートルPGと“サヨナラ”ゴールキックを決めて3連覇に導いた。その“神ってる”勢いは加速していた。

「トライもキックも結果的に自分がスコアしただけで、みんながつないでくれたもの。おごることなく、もっと練習して次戦につなげたい」。リーグ優勝により初戦は準々決勝からで、中3週間のメリットを得た。その大きな時間を辻野は「自分改革」に費やした。

「3週間、自分のプレースキックを考えて取り組んだのが結果になった」。現役時代、キックの名手で日本代表の広瀬佳司監督(50)は辻野について「簡単なところを外すが難しいところは決める。今一生懸命悩みながら蹴ってるんでいいことだと思う」。蹴る角度、アプローチの歩数…試行錯誤を重ねた。FW三木皓正主将(4年=京都成章)は「辻野のたくさん努力している姿を見てきた」と後輩の活躍がうれしかった。

97年度以来26季ぶりの早大戦勝利。次は広瀬監督が「早大以上のタレントぞろい」という明大が立ちはだかる。通算10度目の挑戦となる準決勝の壁。辻野は「ベスト4の壁は高いが必ず乗り越え、京産大の歴史を塗り替えて日本一を。天下を目指していざ、東に攻め上る。【実藤健一】