日本女子3人目のGPデビュー戦優勝を飾った中井亜美(17=TOKIOインカラミ)が、シリーズ上位6人対象のファイナル(12月、名古屋)進出へ決意を新たにした。18年NHK杯の紀平梨花、22年スケートカナダの渡辺倫果に続く快挙から一夜明け、思いを語った。SP78・00点に続き、フリー149・08点、合計227・08点といずれも今季世界最高。26年ミラノ・コルティナ五輪代表3枠入りだけでなく、本番でのメダル候補に躍り出た新星が華麗な成長曲線を描く。

   ◇   ◇   ◇

中井の原動力は、幼少期からの負けず嫌いだ。正月に家族でトランプやカルタをしては、勝つまで泣きながらカードを離さなかった。小学校の運動会では、リレーのアンカーにこだわり、父とともに公園でひたすら練習に打ち込んだ。「絶対に一番になりたかった」。5歳で始めたスケートも同様。小6の19-20年シーズンは全日本ノービス選手権で銅メダルを獲得。初めて出場した全日本ジュニアでも6位に入るなど健闘したが、「このままじゃダメ」と中学進学を機に地元新潟を飛び出し、母と2人で新天地千葉へ移り住んだ。新設MFアカデミーではスケーティング技術を吸収。飽くなき向上心で、自身の限界に挑み続けてきた。

ここ一番の勝負強さも昔からの持ち味だ。小5から「跳べる選手が少ないジャンプだからこそやりたい」と取り組んできたトリプルアクセルを、新潟を去る数日前の地方大会の練習で初めて決めて、恩師に恩返し。中1の21-22年シーズンに初出場した国際大会プランタン杯では3回転半を実戦で初成功させ、2位に20点差を付けてデビュー戦で優勝した。23年の世界ジュニアも初出場で「夢みたいな」銅メダル。「失うものはない」と言い切る17歳。負けん気と大一番の爆発力で、五輪レースの台風の目になる。【勝部晃多】

【フランスGP】17歳中井亜美GPデビュー戦V、2位坂本花織、3位住吉りをん/女子フリー詳細