新人賞の多部未華子「出会い大切に」
第48回ブルーリボン賞(主催東京映画記者会=日刊スポーツなど在京スポーツ7紙の映画記者で構成)の授賞式が7日、都内で行われた。「HINOKIO」「青空のゆくえ」で新人賞を受賞した多部未華子(17)は「映画が大好き。これからもたくさんの人に出会っていきたい」と、力強く映画女優としてのさらなる活躍を誓った。
屋外の寒空とは対照的だった。流行のレースと花柄をあしらった軽やかな白いミニワンピース姿。多部が登場すると、春が来たように会場が華やいだ。「素晴らしい賞をいただいて信じられません」。映画で賞をもらったのは初めてだった。授賞式での感激と緊張からか、時折言葉に詰まりながらあいさつした。
スクリーンでは、こんな女性らしいワンピースを選ぶとは思えないほどの演技力を発揮した。 特に評価された主演作「HINOKIO」で演じたのは、小学生のガキ大将役。「あの子、女の子だったの?」と、勘違いさせる演技だった。
小学生の時、ミュージカル「アニー」にあこがれて、舞台女優になろうと決意した。おとなしそうな見た目とは違い、タップダンスやジャズダンスを習得したガッツもある。だが、オフは家でゴロゴロしたり、読書や1人カラオケするのが好きな、17歳の普通の女の子だ。
以前は「女優の仕事を続けるか分かりません」と話していたが「撮影のころはつらかったけど、頑張ってきた私がいて、今ここにいるのは光栄なこと。これからもたくさんの方々に出会っていきたい」。映画女優として、いい意味での欲が出てきたようだ。
[2006/2/8/08:43 紙面から]
写真=ブルーリボン賞新人賞を受賞し喜びを語る多部未華子(撮影・山崎哲司)
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