防衛庁、幹部天下り「自粛5年」
防衛庁は24日、防衛施設庁の官製談合事件を受けて、「天下り」規制強化や入札手続きの見直しを盛り込んだ再発防止策を発表した。
天下りに関しては、建設工事の発注業務に関与した幹部職員について、受注企業への「天下り」自粛期間を退職後5年間とすることを明記。本庁の室長級以上、各地方の防衛施設局では建設部長以上を対象とする方針だ。額賀福志郎防衛庁長官が小泉純一郎首相に報告、了承された。
施設庁職員と、特に施設庁OBら受注企業社員との接触禁止などの内容を盛り込んだ具体的な対応要領を定めることも盛り込んだ。
これに関連し、政府は24日、予定価格2億円以上の工事を基本的に指名競争入札から一般競争入札に移行するなど談合防止に向けた公共入札制度改革の方策をまとめた。
施設庁職員の天下り先となっている財団法人「防衛施設技術協会」への天下りは全面的に自粛。今回の事件や談合に関係した企業への再就職は、法令順守体制が確立したと認められるまで自粛とした。
天下りを助長する要因との指摘もある「早期勧奨退職」慣行の見直しに向け、現在56歳程度の建設系技官の退職年齢を2歳程度引き上げ、事務官の平均退職年齢と同等の水準にする方針も掲げた。
自衛隊法は防衛庁、防衛施設庁、制服組を含む職員について、両庁と密接な関係にある企業への再就職を退職後原則2年間禁止している。
再発防止検討会(委員長・木村太郎防衛副長官)が具体策を検討。今後も施設庁の解体や関連公益法人の見直しなど残された課題について協議を続ける。
[2006/2/24/22:19]
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