日本のロコ・ソラーレが、準決勝進出に王手をかけた。米国を10-7で下して連敗を2で止めて、1次リーグ通算5勝3敗とした。

17日の1次リーグ最終戦で対戦するのは、すでに4強進出を決めた首位スイス。強敵相手だが、勝てば無条件で上位4チームによる準決勝に進む。18年平昌五輪銅に続く2大会連続メダルに向けて、運命のスイス戦は17日午後3時5分にスタートする。

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負ければ、1次リーグ突破の可能性が極めて厳しくなる一戦で、日本のロコ・ソラーレが踏ん張った。この試合が始まるまで4勝4敗で4強入りの可能性を残していた米国に勝利。後攻の第1エンド(E)では1点を取らされる形となったが、第2Eではプレッシャーをかけて相手スキップのミスを呼び込んで3点をスチール(不利な先攻での得点)。4-2とされた直後の第4Eにも、2点を挙げて優位に試合を運んだ。

4点差で迎えた第7Eに4点を失い7-7の同点に追いつかれたが、直後の第8Eに2点を加えた。第9Eもスキップ藤沢のナイスショットでスチールし1点を奪い最後は振り切った。

窮地に立たされて本領を発揮するのがロコ・ソラーレの強さだ。昨年9月の日本代表決定戦では北海道銀行に2連敗を喫したが、奇跡の3連勝を飾った。12月の五輪世界最終予選でもプレーオフに回ったが、緊迫感あふれる一戦で韓国を下して五輪切符をつかんだ。

苦しい中で助けになるのは仲間の存在だ。長期遠征では、カード型のマージャンを持参し、みんなでわいわい。子どもの頃から、家族でマージャンを親しんできた、セカンド鈴木が複雑なルールを教える先生役だ。

15日の英国戦で敗れて連敗を喫した後、スキップ藤沢は「自分たちから好んでいるわけではないのだけれど、毎回、毎大会、崖っぷちに立たされてきた。でも、そのたびにチーム全員で乗り越えてきた」と、ここまでの道のりをかみしめるように振り返った。そしてこの日の米国戦と17日のスイス戦に向け「自分たちらしい試合をいかにできるか。カーリングの神様に本当に試されているのが今かなと思う」。強みであるスイープを生かした戦いぶりで、悪い流れを断ち切った。

2大会連続4強入りをかけ、1次リーグ最終戦は首位スイスと戦う。18年平昌五輪後、同チームとの対戦成績は1勝5敗。しかも相手はここまで1敗。強敵だが、自分たちを信じて全力でぶつかる。【奥岡幹浩】

▽吉田夕梨花 前半で食らいついていくことが大事だと思っていた。後半は課題があるが、試合の入りとしてすごくいい入りだった。

▽鈴木夕湖 スイープがすごくできた。(藤沢が)しっかり合わせて投げてくれた。かみ合っていて、そこが良かった。

▽吉田知那美 (第7エンドに)4点取られても私たちにとっては、いい状況だった。前半、中盤にしっかりアイスを読んで形をつくってきたご褒美だった。

▽藤沢五月 しっかりと強い気持ちを持って、落ち込みそうになった時もチーム全員で乗り越え、最後まで勝ちを信じてできた。

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