18年平昌五輪銅で2大会連続メダルを目指す日本代表のロコ・ソラーレが、ROC(ロシア・オリンピック委員会)と対戦。 一時は1-4とリードを広げられたが、第7エンドで5-5と追いつくと、第8エンドで6-5と逆転。10-5で勝利した。これで日本は3勝1敗となった。次戦は14日、中国、韓国と対戦する。


チーム10
日 本0 1 0 0 1 0 3 1 1 3 10
ROC1 0 1 2 0 1 0 0 0 0 5

日本対ROC 勝利し喜ぶ、手前左から藤沢、鈴木、吉田夕、吉田知(撮影・足立雅史)
日本対ROC 勝利し喜ぶ、手前左から藤沢、鈴木、吉田夕、吉田知(撮影・足立雅史)

カーリング女子1次リーグ勝敗表


国名スイ日本米国韓国イギスウカナ中国デンRO
1スイ40
2日本31
2米国31
4韓国21
5英国22
5スウ22
7カナ12
8中国13
8デン13
10RO04

12日現在


◆試合経過

第1エンド(後攻はROC)

2勝1敗の日本は第4戦で、3敗のROC(ロシア・オリンピック委員会)と対戦。先攻の日本はセットアップで氷の感触を確かめるようにハウス内に石を置いていくが、後攻のロシアが正確なショットではじき出す。両チームの石がハウスにたまらない展開で進行し、スキップ勝負に突入。最後はROCが最終投でNO1を獲得し、0-1とした。


第2エンド(後攻は日本)

日本は有利の後攻。序盤から互いに技術の高さを見せ合う展開。日本がハウス中央に置いた石に、ROCがピタッとくっつける絶妙なショットを決める。第1Eとは打って変わってハウスに石がたまっていく中で進み、互いに最終投を前に日本がNO2、ROCがNO1、NO3を持つ形。スキップ藤沢が最後にハウス中央付近に止まるドローショットを成功し、日本がNO1を獲得。1-1とした。


第3エンド(後攻はROC)

先攻の日本はセットアップでハウスの中央を横切るライン(ティーライン)に石を並べていき、対するROCはハウス中央付近に石を置いていく。中盤にかけて互いに石をはじき出す展開になると、ハウス内の7時方向(左下)に石がたまっていく。スキップ藤沢の最終投でダブルテークアウトを狙うが、ROCの石から少し右にそれる。複数得点も心配される状況だったが、ROCの最終投でテークアウトに失敗。かろうじてNO1を獲得するにとどめ、1-2。


第4エンド(後攻は日本)

後攻の日本。序盤からROCに有利な形を作られ、なかなか思うようなショットができない。スキップ藤沢の最終投は乱れ、ROCにNO1、NO2を奪われる。2点スチールを許し1-4とリードを広げられる。

【カーリング】ロコ・ソラーレ ROCとの第4戦でまた石のセンサー反応しないトラブル

日本対ROC 第4エンド、大声で指示を出す藤沢(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第4エンド、大声で指示を出す藤沢(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第4エンド、大声で指示を出す吉田知(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第4エンド、大声で指示を出す吉田知(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第4エンド、ROC(手前)の攻撃を見つめる吉田夕(後方左)と鈴木(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第4エンド、ROC(手前)の攻撃を見つめる吉田夕(後方左)と鈴木(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第4エンド、ストーンを放つ藤沢(中央)(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第4エンド、ストーンを放つ藤沢(中央)(撮影・足立雅史)

第5エンド(後攻は日本)

後攻の日本。序盤はROCが優位に進めハウス中央に石を並べていく展開で、サード吉田知が見せる。吉田の6投目でダブルテークアウトに成功。良い形でスキップ藤沢につなぐ。藤沢はビックエンドを狙い最終投でROCのNO1、NO2をはじき出そうとするが、NO1を獲得するにとどまった。日本が1点を挙げ2-4で、前半を折り返す。


もぐもぐタイム

【カーリング】「もぐもぐタイム」第4弾はスポーツゼリー スキップ藤沢五月は正座

日本対ROC ハーフタイムに軽食を取る日本代表(撮影・足立雅史)
日本対ROC ハーフタイムに軽食を取る日本代表(撮影・足立雅史)
日本対ROC ハーフタイムに軽食を取る日本代表(撮影・足立雅史)
日本対ROC ハーフタイムに軽食を取る日本代表(撮影・足立雅史)
日本-ROC 第5エンドを終え、水分補給する藤沢(手前右)、吉田知(同左)ら(共同)
日本-ROC 第5エンドを終え、水分補給する藤沢(手前右)、吉田知(同左)ら(共同)

第6エンド(後攻はROC)

後半戦2点を追う日本は不利の先攻。ハウスの中央を横切るライン(ティーライン)に石を並べていき、対するROCも中央から攻めていく。ROCは最終投でドローショットを成功させたが、NO1獲得にとどまった。1点追加し2-5とした。


第7エンド(後攻は日本)

日本は有利の後攻。センターガードを置いて行く手をふさぐROCに対し、日本はサード吉田知の的確なショットで優位に進める。スキップ藤沢の最終投は相手のガードをかいくぐるドローショット。スイープで徐々に曲がっていきハウス内に付けた。NO1~NO3を獲得するビックエンドとなり、5-5と同点に追いついた。

日本対ROC 第7エンド、同点に追いつき笑顔を見せる、左から吉田知、吉田夕、藤沢(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第7エンド、同点に追いつき笑顔を見せる、左から吉田知、吉田夕、藤沢(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第7エンド、同点に追いつき笑顔でタッチを交わす吉田知(左)と藤沢(撮影・足立雅史)
日本対ROC 第7エンド、同点に追いつき笑顔でタッチを交わす吉田知(左)と藤沢(撮影・足立雅史)

第8エンド(後攻はROC)

同点に追いつき勢いに乗る日本は先攻。ハウス内に石をちりばめスチールのチャンスをうかがう。両者の最終投を前に、日本がNO2~NO4、ROCがNO1を持つ形。スキップ藤沢の最後の石は相手のNO1をしっかりはじき1点を取らせる展開に持ち込むが、ROCの最終投がまさかのミス。日本がNO1を取りスチールに成功。6-5とした。


第9エンド(後攻はROC)

この試合で初のリードを奪った日本は先攻。序盤は刻々と変わる氷の状況からショットが乱れ、サード吉田知の6投目前にはタイムアウトを取って戦術を確認。以降はセンターガードを並べていき、ハウス中央にある自分たちNO1のストーンを隠そうとする。難しいショットを強いられたROCの最終投はミストなり、日本のNO1は変わらず。スチールに成功。1点を加え、7-5。2点リードで最終エンドに向かう。


第10エンド(後攻はROC)

先攻は日本。複数得点しなければ勝つことができないROCは序盤から好ショットを繰り出すが、日本のサード吉田知がダブルテークアウトとテークアウトで応戦。スキップ藤沢も続きテークアウトを決める。ROCのラストショットはミストなり、最終Eで日本が2度目のビックエンド。3点獲得し、10-5で勝利を収めた。

日本対ROC 勝利し涙する鈴木(右から2人目)。左から吉田夕、藤沢、1人おいて吉田知(撮影・足立雅史)
日本対ROC 勝利し涙する鈴木(右から2人目)。左から吉田夕、藤沢、1人おいて吉田知(撮影・足立雅史)
日本対ROC 勝利し涙する鈴木(撮影・足立雅史)
日本対ROC 勝利し涙する鈴木(撮影・足立雅史)
北京五輪カーリング 日本対ROC ROCに10-5で勝利し、喜ぶロコ・ソラーレの選手たち(ロイター)
北京五輪カーリング 日本対ROC ROCに10-5で勝利し、喜ぶロコ・ソラーレの選手たち(ロイター)
北京五輪カーリング 日本対ROC ストーンを投じるROCスキップのアリーナ・コワレワ(ロイター)
北京五輪カーリング 日本対ROC ストーンを投じるROCスキップのアリーナ・コワレワ(ロイター)

ロコ・ソラーレのメンバー

ロコ・ソラーレのメンバー
ロコ・ソラーレのメンバー

1次リーグの日程

北京五輪カーリング ロコ・ソラーレの1次リーグ日程
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競技説明

北京グラフィック カーリング競技説明イラスト
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ショット解説

北京グラフィック カーリングのショット解説
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◆カーリング大会形式 出場は10チーム。総当たりの1次リーグを行って、上位4チームまでが準決勝に進出する。 同リーグの勝敗で並んだ場合は、当該チーム間の勝敗数などで決める。準決勝の敗退チームは3位決定戦を行う。準決勝は18日、3位決定戦は19日、決勝は20日。18年平昌五輪ではロコ・ソラーレが日本勢初の銅メダルを獲得している。