新種目のジャンプ混合団体で日本(高梨沙羅、佐藤幸椰、伊藤有希、小林陵侑)は1回目で、北京五輪では最後の種目となる高梨沙羅(25=クラレ)がスーツの規定違反で失格となった。

ジャンプ女子日本代表の鷲沢徹アシスタントコーチ(47)は、「ジャンプスーツの規定違反。太ももが2センチずつ大きかった」と説明。「本人のせいではない。スタッフの確認不足というか…。本人は与えられたスーツしか着ないので、これでいいと自信を持って飛んでいる」と話した。5日に着用したものとまったく同サイズだったという。

国際スキー連盟(FIS)の規則では「直立姿勢で、スーツ寸法はボディーと一致しなければならず、最大許容差はスーツのあらゆる部分において、ボディーに対しプラス1センチ~3センチ(女子は同2センチ~4センチ)とする」と定められている。鷲沢コーチによれば、選手の日々の体調などによって体形は変化。体の水分状況によっても、脚部の大きさは変化するという。スーツのサイズは事前確認しているが、「ぎりぎりで攻めていかないとメダルを取れない。どのチームもぎりぎりまで攻めてやっている」と話した。

同コーチは、失格が判明したときの高梨について「泣き崩れ、自分のせいだと思い詰めていたところがあった」と話し、「本人の責任はまったくない」とかばった。

日本チームの斉藤智治監督(65)は「飛ぶ前のものは(検査を)通っている」と話した。涙ながらに2本目のジャンプを終えた後の高梨の様子については「話せる状態ではない」とした。