女子200メートル個人メドレーSM9(運動機能障害)で一ノ瀬メイ(21=近大)は2分42秒75にとどまり、2分40秒08の世界選手権派遣標準記録に届かなかった。

「日程は分かっていたので準備してきたんですが…。(標準記録に)届かなかったのが悔しいです」。一ノ瀬は両目にうっすらと涙を浮かべていた。競技スケジュールの最初のレースで午前10時45分のスタート。メドレーだけに調整も難しかった。しかも、標準記録は自らが持つ日本記録の2分40秒25を上回る厳しい設定だった。

昨年11月から先月までオーストラリアで練習を積んできた。競泳王国で五輪、パラの選手が在籍する強豪チームに参加して泳ぎをブラッシュアップ。2週間前に出場したメルボルンの大会では課題の背泳ぎにも好感触を得ていた。「バタフライの入りは良かったんですが…」と、この日は2番目の背泳ぎでリズムを崩したことに悔しさが募った。

ただ、午前中のレースの自己ベストは2分44秒台で、そのタイムを更新できたことはプラス材料。「成長していると感じているので、明日はしっかり泳ぎたい」と前を向いた。3日は100メートルの自由形とバタフライに出場する。【小堀泰男】