東京オリンピック(五輪)男子マラソン代表の中村匠吾(28=富士通)が15日、オンラインで合同取材に応じ、びわ湖毎日マラソン(来年2月28日)に出場する意向を示した。優勝して五輪出場切符をつかんだ昨秋のマラソン・グランドチャンピオン(MGC)以来のフルマラソン出場となり、「MGCから間隔が1年半ほど空く。感覚を取り戻し、勝ってオリンピックに勢いをつけたい」と意気込んだ。

来年5月に札幌で予定さる五輪テスト大会出場も視野に入れていることを明かし、「コースを試走する機会は少ないので、前向きに検討したい」とした。

11月に東日本実業団対抗駅伝でチームの優勝に貢献したあとは、合宿などでスピードとスタミナの強化に取り組んできた。来年1月1日のニューイヤー駅伝に向けては、「ある程度長い、大事な区間を走ると思っている」という。チームの中心選手として、「しっかり勝負し、良い流れをつくりたい。目標は優勝と区間賞」と話した。

新型コロナの影響が甚大だった2020年を「対応力が必要な1年だった」と振り返る。例年に比べて実戦の数は少なかった分、豊富な練習を積んできたと口にし、「世界の強豪選手と戦ううえで、練習量を上げてきた。五輪本番で力を発揮したい」と誓った。【奥岡幹浩】