東京オリンピック(五輪)・パラリンピック聖火リレーは27日、福島県南会津町から郡山市までの7市町をつないだ。64年東京五輪男子マラソン銅メダリスト円谷幸吉さんの出身地でもある須賀川市では、未来の五輪出場を狙う松下ゆめのさん(石川小4年)ら円谷ランナーズの小中学生が、東京五輪で円谷さんと一緒に走った君原健二さん(80)に伴走した。

松下さんは「自分が聖火リレーに関われることは最初で最後だと思う。楽しく走ることが出来ました」。円谷ランナーズは11年に第2の円谷育成を目的に発足。幼稚園年少時から所属し、全国ランキング1位の実力を持つ金の卵だ。君原さんからは聖火リレー後に「人間に与えられた最大の力は努力です」と書かれた色紙と、エールの言葉を贈られ「円谷さんと君原さんは憧れの存在。一緒に走ったことは誇りです」と笑顔を見せた。

今夏の東京五輪では陸上競技のチケットが当選しており、400メートルリレーなどを国立競技場で観戦予定だ。「近くで観戦すると思うとワクワクです。私の目標はオリンピックで優勝すること」。円谷、君原(68年メキシコ五輪銀)を超える金メダル獲得の夢へ、努力を誓った。【鎌田直秀】