静岡・牧之原市にサーフィンを楽しむ専用施設「ウエーブプール」の建設を目指す事業者らが28日、都内で会見を開いた。アジア初の人工波を利用した施設で、静波海岸近くに建設される。近く本格的な工事が始まり、今秋にも開業予定。東京オリンピック(五輪)で正式種目となったサーフィンの競技人口拡大を狙い、世界で羽ばたくトップ選手の育成も見据える。

ウエーブプールは横約150メートル、縦60メートルの半楕円(だえん)形。静波海岸から100メートルほど離れた所に建設予定で、着工に向けて整地作業を進めている。米国サーフィン代表チームの指定練習場で使われている造波装置を導入し、最大1・8メートルの波乗りを楽しめる。

牧之原市は年間60万人近くのサーファーが訪れ、国内有数のサーフィンスポットだ。事業を手掛ける「サーフスタジアムジャパン」の安達俊彦社長は「静波にサーフィンで訪れる10人に1人が使ってもらえれば、キャッシュフロー的にうまくいく」と収益を試算。サーフィンの裾野を広げるために、施設を通じ大きな役割を果たしたい考えだ。