東京オリンピック(五輪)サーフィン女子で条件付き内定を得ている松田詩野(18)が10日、横浜市内で行われた飛鳥未来高校の卒業式に出席した。卒業後は競技に専念し、5月にエルサルバドルで行われるワールドゲームズ(WG)やその先の東京五輪に向けて準備する。

紺色の制服は着納めで少し寂しそうにしながらも、表情には充実感が広がっていた。松田は「学校に来れたことは少ないけど、その分サーフィンの思い出がいっぱいの3年間でした」と振り返った。

高校3年間の1番印象に残った大会について、19年に宮崎で行われた世界選手権を挙げた。松田は「あの大会をきっかけにオリンピックが今までより近づき、メダルを取りたい気持ちになった。自分自身が変わろうと思えた大会でした」。遠征が増えたことで各教科のリポート課題に追われる多忙な生活。そんな中でも、クラスメートからの応援が励みになった。

今年1月には1カ月余り米国・ハワイで強化合宿を行った。スピードとパワーに磨きをかけたと明かし、自身でも手応えを感じている。東京五輪については海外からの一般客の受け入れを見送るといった報道が出ているが、松田は「無観客で行った大会でも、良い試合ができればインターネットやテレビで伝わっています。良いライディングができるようにしたいです」と話していた。【平山連】