【金子真仁、西武に帰る】少年少女から愛され担当・西川愛也に担当復帰を伝えてみると

いつの時代も、プロ野球選手は野球少年から憧れのまなざしで見つめられます。でも、西武の西川愛也外野手(25)の場合はちょっと何かが違う!? 立っているだけで子どもたちが寄ってきます。彼はなぜ愛されるのか。密着しました。

プロ野球

◆西川愛也(にしかわ・まなや)1999年(平11)6月10日、大阪府生まれ。小学2年から野球を始め、中学時代は浜寺ボーイズ所属。花咲徳栄では1年秋からベンチ入り。甲子園に3度出場し、3年夏は優勝に貢献。17年ドラフト2位で西武入団。20年8月16日楽天戦でプロ初出場。23年8月22日オリックス戦でプロ初本塁打を放った。24年は自己最多104試合に出場し、71安打、打率2割2分7厘、6本塁打、31打点、8盗塁。プロ通算195試合、94安打、打率2割3厘、7本塁打、43打点、13盗塁。181センチ、87キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸2200万円。

■「加須きずな野球教室」

西川愛也は気がつくと子どもたちに囲まれていた。いわゆる押しくらまんじゅうである。

「狭い~。狭いよ。はい狭いです、狭いです」

30人ほどの野球少年が寄ってたかって、である。力持ちの少年は西川を背後から持ち上げようとして、本当に持ち上げた。

それまでは「サイン♪ サイン♪」と大合唱していた子どもたちのベクトルが変わる。「僕のことも持ち上げて」「おんぶして」と甘えん坊大会になる。

目が合った。視線で助けを求めてくるけれど、迷わず冷たくスルーする。自分で対応してください。

すごいじゃん―。心の中では賛辞を送る。こんな人気者、なかなかいない。

昨年の12月15日、埼玉・加須市の加須きずなスタジアム。西川は市内にある花咲徳栄高校に通い、甲子園優勝を果たした。校歌の歌詞にあるように、まさしく「輝きわたる青春」である。

母校の先輩、オリックス若月の声掛けもあって、このところ毎年12月に「加須きずな野球教室」が開催される。

花咲徳栄は今や高校球界屈指のプロ輩出校。この日も8人の現役プロ野球選手が講師を務めた。

朝8時にスタート。聞いたことはないけれど西川は血圧が低めなのだろうか。去年の野球教室も今年も、エンジンのかかりが遅い。カメラを向けていても、序盤は表情の変化が少ない。

で、だいたい1時間近くたつと子どもたちとの交流が増えてくる。ちょっとした空き時間に「質問ターイム」とか仕切っているわけでもないのに、根掘り葉掘り聞かれている。

本文残り69% (2041文字/2952文字)

1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。