【石垣島編】港の売店でマリヤシェイクを飲みつつ、野球が紡ぐ縁を思う/連載〈30〉

旅が好きです。日本の全市区町村の97・3%を踏破済みです。その遍歴は球界関係者に興奮されたり、どん引きされたり。かけ算の世の中、野球×旅。お気楽に不定期で旅します。題して「野球と旅をこじつける」。節目の第30回は南海の楽園、沖縄・石垣島へ。

プロ野球

■「師●、謝謝」

ANA機が那覇空港を飛び立った。空も海も青い。隣に座っている、60代後半から70代くらいのパーマの女性も絶景を撮りたそうだ。「どうぞ」と会釈と手ぶりで促す。

窓側席の私のほうへ手を伸ばしてパシャ。おばちゃんは「グー」と親指を上げて、会釈してくれた。アジアの人かな。

少し眠いけれど眠れない。じゃ撮影大会だ。眼下に絶景の島々。パシャ。あ、おばちゃんの場所じゃ撮れないか。意図せず、おばちゃんが持つスマホアプリに「台」の文字が見えてしまった。台湾の人かな。

「撮りますか?」

みたいにボディーランゲージ。おばちゃん、ウンウンと首を縦に振る。撮る。返す。「謝謝」。

台湾から那覇経由で石垣に飛び、翌日に開催される石垣島マラソンに出るそうだ。

おばちゃんの分もたくさん撮った。写真も動画も。謝謝、謝謝。いえいえ。

降りる間際に、メモ画面に「師●、謝謝」と書いたものを見せてくれた。いえいえ。良い旅を。

師●、見慣れない漢字だったけど、どういう意味だろう。台湾の友人にLINEで聞いてみる。

「お元気ですか? 今年またライオンズ担当をすることになりました。ところでいま台湾の女性から『師●、謝謝』って書いて見せられたんだけど、どういう意味ですか? ●は見慣れない漢字で…」

さて石垣島である。いろいろ行ったけれど、少なくとも観光的な意味でここを超える場所は日本にはない(金子調べ)。

翌日は石垣島生まれ、ライオンズの平良海馬投手(25)の自主トレ公開が控えている。今日は心を洗濯しよう。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。