【宮崎~大分~高知】獅子たちのルーツに触れながら、雪と格闘しながら、あえて陸路で

旅が好きです。日本の全市区町村の97・3%を踏破済みです。その遍歴は球界関係者に興奮されたり、どん引きされたり。野球×旅。お気楽に不定期で旅します。題して「野球と旅をこじつける」。第31回は宮崎・日南から高知へ。2カ所で行われる西武の春季キャンプを陸路&海路でハシゴしました。

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■旅人にとって日南~宮崎は海沿い1択である。

すごくありがたく、かつ極めて恐縮することに、キャンプ地の南郷で西武ファンの方々から声をかけられることが多かった。

「いえいえ…」

ただの会社員ですから。そんなことより皆さん、埼玉や東京からいらしたんですか? ご縁あって見知ったお顔もいくつか。

宮崎県日南市の南郷地区。素晴らしい土地だ。ロッテの石垣島と並んで美しいキャンプ地と思う。滞在できるのが幸せだ。

しかしながら遠い。宮崎空港から車で1時間少々。列車もあるけれど本数が少ない。陸の孤島と言われたって仕方がない。だから、現地を訪れる西武ファンはすごいと思う。

負けちゃいられない。第3クール取材へ大移動だ。2月10日朝6時半、夜明け前に出発する。

ようよう明るくなりゆく日向灘が美しい。山間部に高速道路も開通したけれど、旅人にとって日南~宮崎は海沿い1択である。

宮崎空港にやぼ用で寄り道し、そこからは高速道路だ。延岡の北まで2時間ほど。一般道へ降りる。県境は満喫したい。野猿に見守られて大分県に入る。

日南出発から4時間ほど、大分・臼杵に着いた。鳥越裕介1軍ヘッドコーチ(53)の故郷である。

ヘッドは「うすき応援大使」にも就任している。「すき」はハートマークで表現するから、一度ハートポーズでの写真をお願いしたら怒られた。すみません。

ところで昼食にオススメのお店、ございませんか。

「そうやなぁ」

キャンプの休憩時間、尋ねてみた。「おう、それなら『こごろう倶楽部』がいい。俺の監督の店や」。

尋ねると、鳥越ヘッドがプレーした少年野球チームで監督をしていた人が、とり天がうまい食堂を営んでいるという。

開店時間に合わせて到着。のれんをくぐる。人の良さそうなご夫婦が温かく出迎えてくれる。

「実は私、鳥越さんのご紹介で…」

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。