【西武高松渡】「あなたを信用してますから」力発揮できる環境得てスピードスターへ覚醒前夜

再建期にある西武において今季、間違いなく「伸びた」選手もいます。その1人が高松渡内野手(26)。主に試合終盤の代走として出場し、9月16日時点で7盗塁。いずれも大きな場面での胆力が光ります。走力でソフトバンク周東級の能力を秘めるスピードスター候補に迫ります。

プロ野球

★高松選手が語った主な内容

  • 実は盗塁への意欲がなかった高校時代
  • プロに入ってメンタルが弱りかけたこと
  • 盗塁に失敗したとき、どう振る舞うか

◆高松渡(たかまつ・わたる)1999年(平11)7月2日生まれ、兵庫・加古川市出身。小1から浜手ロイヤルズで野球を始め、浜の宮中では軟式野球部、滝川二で硬式に転向し、1年秋からベンチ入り。甲子園出場経験はなし。17年ドラフト3位で中日入団。19年9月29日阪神戦で初出場。21年には78試合、15盗塁。23年7月、川越誠司とのトレードで西武移籍。昨季まで通算191試合、29安打、打率2割1分6厘、4打点、0本塁打、31盗塁。177センチ、75キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸1100万円。

盗塁への意欲がなかった“滝二のイチロー”

高松は滝川二(兵庫)を卒業しドラフト3位で中日に入団している。

入団発表で森監督と記念撮影に納まる中日新入団選手。2列目左端が高松(2017年11月撮影)

入団発表で森監督と記念撮影に納まる中日新入団選手。2列目左端が高松(2017年11月撮影)

記憶が確かならば“滝二のイチロー”と呼ばれていた。足が速く、固め打ちができる。高校時代にはよほど走りまくっていたんだろうなと想像できる。

高松は不意にけん制で逆を突いてくるようなことを言う。

「高校の時、僕、ほぼ盗塁してないと思うんですよ。大会では盗塁1個だけです。それも左投手が足上げて、(盗塁しようと思ったら)けん制してきて、僕はそのまま二塁へ出ちゃってセカンドでセーフ、みたいな。それだけです」

盗塁への意欲がまるでなかったという。

「盗塁しろって言われてはいたんですけど。興味なかったです。得意でもないし。小学校までは足の速さだけでなんとかなるんですけど、中学でアウトが多くなって、アウトになるなら走らない方がいいやって感じで」

走る気がないからリードも当然-。

「リードもちっちゃくて。頭から帰りたくなかったんで。ピョーンって帰れるところにいました」

頭から帰塁したくない。

「なんか頭から帰りたくなかったですよ。タッチされたくない、とかよく分からない理由だったと思うんですけど。そういえば足から戻ってもタッチかわしたりしてましたね」

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。