【渡辺倫果の言葉/トリノ限定取材】「状況が追いつかない」シンデレラシーズン、次は

【トリノ(イタリア)=松本航】フィギュアスケート女子のグランプリ(GP)ファイナルで、代替エントリーから初出場をつかんだ渡辺倫果(20=法政大)は4位となりました。

ショートプログラム(SP)で自己ベストを大きく更新する72・58点。総合成績も銅メダルまで0・34点差、銀までも1・22点差と肉薄した一方、フリーのミスさえなければ、と惜しまれる展開を経験しました。

現地派遣記者だけに限定された一夜明け取材では、涙した前夜、中庭健介ヘッドコーチからかけられた言葉、エキシビションナンバー「ディス・イズ・ミー」選曲の裏話、来季SP曲への思いなどを語りました。

フィギュア

<GPファイナル>女子シングル4位:渡辺倫果一夜明け会見

【GPファイナル女子シングル成績】


順位選手SPフリー合計
1三原舞依74.58133.59208.17
2イザボー・レビト69.26127.97197.23
3ルナ・ヘンドリックス74.24122.11196.35
4渡辺倫果72.58123.43196.01
5坂本花織75.86116.70192.56
6キム・イェリム61.55119.03180.58
フリーの演技をする渡辺倫果(共同)

フリーの演技をする渡辺倫果(共同)

何で自分が世界選手権とか言ってんだろ、って

――あらためて点差を見ると表彰台が近かった。悔やまれるとすればどこか

渡辺 そこです…(笑い)。昨日、ガチ泣きしたんです。最初は、自分の演技に対しては「まあまあ頑張ったんじゃないかな」と思っていたんですけど、中庭(健介)先生から「めっちゃ悔しいね」と。たぶん先生も涙目というか、鼻声で言われて。悔しくなって…という感じで。「また来年帰ってきて、表彰台に乗ります」と言ったら「お前はその前に世界選手権ね~」って。「何、お前?」と思いながら。「あ、あ、あ、あ、あ~」みたいな(笑い)。言い返すことができなくて、何で自分が世界選手権とか言ってんだろ、アサインがなかった人がこうやって2戦に出てファイナルに来て、世界選手権って。1年で変わりすぎなんですよ、状況が。自分、全然、追いついていないんで。

――最初は「ボロッても6位」と話していた

大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球などを担当。22年北京冬季五輪もフィギュアスケートやショートトラックを取材。
大学時代と変わらず身長は185センチ、体重は90キロ台後半を維持。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。