【中田璃士の言葉】「ホームラン、出ました!」/GPファイナルまとめ

<フィギュアスケート:ジュニアグランプリ(GP)ファイナル>◇中国・北京◇ジュニア男子シングル

初出場の中田璃士(15=TOKIOインカラミ)が、ショートプログラム(SP)4位からフリーで巻き返し、合計227・77点で逆転Vを飾りました。ジュニア女子の島田麻央(15=木下アカデミー)も優勝を収め、日本勢のジュニア男女でのアベック優勝は、2009年村上佳菜子、羽生結弦以来の快挙となりました。

フリーでは「予告ホームラン」のポーズからリンクインし、今季初めてトリプルアクセル(3回転半)を2本成功。失敗を恐れない姿勢が結果に結びつき、成長の跡を示しました。

フリー翌日の一夜明け取材では、2021年全日本ジュニア選手権を境に、競技への熱も高まっていったと打ち明けた中田。飛躍を遂げた15歳の言葉とともに、その優勝を見守った中庭健介コーチのコメントもお届けします。

フィギュア

ジュニアGPファイナル男子シングル成績


順位選手名SPフリー合計
1中田璃士67.71160.06227.77
2キム・ヒョンギム77.01146.60223.61
3アダム・ハガラ71.43141.83213.26
4イム・ジュホン73.72136.27209.99
5フランソワ・ピトー64.87132.44197.31
6ダニエル・マルティノフ66.23117.24183.47

GPファイナルの記事一覧はこちらから

リンクを移して変わったスケートへの思い

12月6日 公式練習を終えて

――練習した感触はどうですか

中田 氷もよくて、結構いい練習ができたかなと思います。

――転ぶ場面もありましたが、いつもと感覚が違いましたか

中田 少し体が後ろにいって失敗してしまいました。

――氷の感触はいかがですか

中田 少し柔らかいです。

――どう対応しましたか

中田 エッジの前の方に乗って、あまりジャンプの時に後ろに乗りすぎらないように。後ろに乗りすぎるとガクっていってしまいます。

フィギュアスケートGPファイナルの公式練習に臨むジュニア男子の中田

フィギュアスケートGPファイナルの公式練習に臨むジュニア男子の中田

――フリップの着氷が乱れているように見えましたが、ご自身の感触はいかがですか

中田 最後のほうは疲れて体が安定しなかったですが、結構、フリップとかはいい感じです。

――4回転トーループの調子はどうですか

中田 ここに来て結構いいのは跳べたので。朝の練習としてはいいかなと思います。

フィギュアスケートGPファイナルの公式練習に臨むジュニア男子の中田(手前)に指示を出す父誠人コーチ(後方左)。右は中庭コーチ

フィギュアスケートGPファイナルの公式練習に臨むジュニア男子の中田(手前)に指示を出す父誠人コーチ(後方左)。右は中庭コーチ

――中庭健介コーチと父誠人コーチから助言を送られる姿もありました。どのようなアドバイスを受けましたか

中田 普通のリンクは線があるんですけど、今回はそれがないので結構、ジャンプにいくのが早まったりしているよって言われました。

――修正できましたか

中田 曲かけしていないのでわからないが、ジャンプのいく場所は確認できました。

――今大会は三浦佳生選手と一緒です

本文残り89% (7002文字/7835文字)

岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。