バッグに結んだ御守り、ファンからの言葉…三原舞依が“引き際"を定めないワケ

フィギュアスケート女子の三原舞依(26=シスメックス)が、8月上旬のサマーカップ(9~12日)で約7カ月半ぶりに実戦復帰しました。ショートプログラム(SP)を60・98点で5位発進すると、フリーは127・79点で4位。合計188・77点で総合3位となり、表彰台に上りました。

2023-24年シーズンに右足首を疲労骨折し、24-25年は同部や股関節の状態が悪化。昨年末の全日本選手権ではSPで23位となり、フリーを棄権していましたが、それ以来の競技会で輝きを放ちました。

バッグに結ばれた御守りや支えになったファンの言葉に触れながら、引き際を定めずに新シーズンへ突き進む理由に迫りました。

フィギュア




8月11日、サマーカップ女子SPで演技する

8月11日、サマーカップ女子SPで演技する


黒色のバッグに結んだ御守り


サマーカップ最終日の昼下がり。ジュニア男子フリーの取材がひと段落した後だった。

ジャラ、ジャラ、ジャラ。

会場裏の更衣室への導線に、静かな音が響く。

歩いてきたのは、三原だった。

左肩にかけた黒色のバッグには、たくさんの御守りが結ばれている。それが揺れるたびに、静かな音を立てていた。

それから約2時間後のこと。

フリーを終えた三原は更衣室前のベンチに腰を下ろしながら、御守りに目をやっていた。

「御守りはいっぱいあって、このカバンだけにはおさまらないんですけど。ファンからいただいたものをつけています」

ファンや家族から贈られた御守りに1つひとつ触れながら、笑みを浮かべる。


ファンから贈られた御守りを手にしながら笑顔を見せる三原舞依(撮影・藤塚大輔)

ファンから贈られた御守りを手にしながら笑顔を見せる三原舞依(撮影・藤塚大輔)


昨年11月以降に届いたものは、なるべく結んでいるのだという。

ちょうどそのころは、右足首や股関節の状態が思わしくない時期でもあった。


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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。