【朝乃山を追う:24年初場所〈下〉】ケガ、休場、再出場… 三役復帰は持ち越し
2024年最初の本場所に臨んだ大関経験者の朝乃山(29=高砂)は、出場11日ながら9勝を挙げて実力を示した。初日から7連勝。優勝争いの単独トップに立ったが、初黒星を喫した8日目の玉鷲戦で右足首を痛めた。「右足関節捻挫で全治2週間を要する見込み」との診断書を提出し、9日目から休場。4日間休場したが、13日目から再出場し、最終的に9勝3敗3休と2場所ぶりに勝ち越した。
21年5月に新型コロナウイルス感染対策ガイドラインの違反。6場所の出場停止処分を経て、三段目から再出発した朝乃山のドキュメント。今回は初場所を振り返る。
大相撲
<初場所西前頭7枚目:9勝3敗3休>下編 8日目~千秋楽
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優勝争いから一転…
幕内では新大関として臨んだ、2020年7月場所以来、3年半ぶりのストレート勝ち越しが懸かっていた。何よりも8日目の1月21日は、富山商高時代の恩師、相撲部元監督の浦山英樹さんの命日だった。
朝乃山が関取昇進を決めたのは、40歳の若さで浦山さんが亡くなる前日の2017年1月20日。当時本名の石橋のしこ名で、西幕下7枚目として初土俵から6場所目に臨み、7戦全勝で幕下優勝を決めた。幕下15枚目以内での全勝のため、新十両昇進を事実上決めたのを見届け、恩師は翌日に亡くなっていた。
5日目の1月18日は、近大時代の恩師で、4年前に55歳で亡くなった伊東勝人元監督の命日。この日の朝稽古後に「(伊東)監督の時には勝って、今日(勝ち越しを)決めなかったら(浦山)先生に怒られる」と、冗談交じりながら、今場所2つ目となる、恩師にささげる白星へ意欲を見せていた。
朝乃山にとって浦山さんは特別な存在だった。現在の右四つの型は、左四つだった浦山さんの動きを、鏡越しにまねて身に着けた。土俵上の稽古だけではなく、マラソン大会に出場したり、タイヤ引きをしたりと、特に足腰の鍛錬に重きを置いた指導を受けた。地道な稽古の毎日に「地獄だった」と、振り返ったこともある。ただ、それは浦山さんの期待の裏返しだった。
浦山さんが亡くなる直前に、朝乃山に宛てた手紙がある。遺族を通じて受け取った手紙は「お守りのようなもの」と、本場所には毎日必ず持参する。最近は「しわしわになってきて、折っているので破れるんじゃないかと心配」と、万が一に備えてスマートフォンで写真を撮影し、保存もしている。手紙は病気の影響から、震えた文字でこう記されていた。
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高田文太Bunta Takada
1999年入社。スポーツ部ではサッカー(1)→バトル→五輪→相撲(1)→(5年半ほど他部署)→サッカー(2)→相撲(2)→ゴルフと担当。他に写真部、東北総局、広告事業部にも在籍。
よく担当や部署が替わるので、社内でも配った名刺の数はかなり多い部類。
数年前までは食べる量も社内でも上位で、わんこそばだと最高223杯。相撲担当になりたてのころ、厳しくも優しい境川親方(元小結両国)に「遠慮なく、ちゃんこ食っていけ」と言われ、本当に遠慮なく食べ続けていたら、散歩から戻った同親方に「いつまで食ってんだ、バカヤロー!」と怒られたのが懐かしいです。26年4月に文化社会部へ。
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