【金はなくとも結果は出せる/1】東京ヴェルディ城福浩の育てて勝つマネジメント

人を育て組織を強くする-。そんな“錬金術師”がサッカー界にいる。Jリーグ最年長の64歳、東京ヴェルディを率いる熱血指揮官、城福浩は伝える力をもって、限られたリソース(資源)を最大化させることに長けた監督だ。2024年シーズン、16年ぶりのJ1に返り咲いたヴェルディの経営規模はJクラブ20番目。最下位候補と目されながら、リーグ随一の若い集団を成長させることで20チーム中6位へと導いた。リソース不足でも結果を出す指導手法とは? 人・組織を成長させるために必要なことは何か? 「JFK」と称される男の言葉や行動から考えていきたい。指導者のマネジメントにフォーカスする連載、今回は5回を予定しています。(敬称略)

サッカー

 
 

◆城福浩(じょうふく・ひろし)1961年(昭36)3月21日、徳島市出身。城北高3年で日本ユース代表候補。早稲田大を経て83年に富士通入社。日本サッカーリーグ(JSL)2部でプレー、主将も務めた。コーチを経て96年に富士通川崎監督。99年4月からFC東京育成普及部長、ナショナルトレセンコーチ。01年にU-20日本代表スタッフを皮切りに世代別代表の監督を歴任し、06年のU-17アジア選手権優勝、07年にU-17W杯韓国大会を指揮(1次リーグ敗退)。08年からFC東京監督を努め、09年ナビスコ杯(現ルヴァン杯)優勝。12~14年はヴァンフォーレ甲府、16年はFC東京、18~21年はサンフレッチェ広島を指揮し、22年6月から東京V監督。23年のJ2で3位となり、その後の昇格プレーオフを勝ち抜きJ1に導く。24年シーズン終了時点での通算試合数は、J1で354試合(130勝104分け120敗)、リーグカップ57試合(23勝15分け19敗)、J2で105試合(55勝31分け19敗)で、公式戦通算515試合を指揮。その知性とあふれんばかりの情熱、戦略性からアメリカの歴史的大統領J・F・ケネディになぞらえ「JFK(JoFuKu)」と3文字で称される。

熱いハートで叱る「昭和のおっさん」

叱れない上司が急増しているという。

「どう叱ればいいのか分からない」

「タイミングが分からない」

「部下から悪く思われたくない」

「パワハラと思われたくない」

そもそも「叱る」とは?

改善点を指摘し、成長を促すこと。上司が人や組織を育てる上で、やるべき役目となる。

感情のままに「怒る」のではなく「叱る」ことで気付きを与える。

むろん社会の成熟に伴い、人との向き合い方はより難しくなっている。誰もが思うところだろう。

あなたが指導的な立場であれば、尚更そう感じているのではなかろうか?

熱いハートをもって若い選手たちを叱る、自称「昭和のおっさん」。

心揺さぶる熱い言葉を持って、時には激しく、時には冷静に選手と向き合う。

そこにあるのは圧倒的な“伝える力”だ。

高い志を持つ孤高の指導者、JFKの世界へご案内しよう。

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スポーツ

佐藤隆志Takashi Sato

Tokushima

1968年(昭43)生まれ、徳島県出身。91年入社。
希望したスポーツ部に在籍し、2010年サッカーW杯南アフリカ大会、12年ロンドン五輪など取材。デスクを経て現場に戻り、再び大好きなサッカーを取材、執筆しています。
少年時代に読売クラブのジョージ与那城のプレーに魅了され、同じくヒゲをはやしたバルデラマ(コロンビア)のトリッキーなプレーにハートをわしづかみにされる。フリット(オランダ)は憧れの偉人。好きすぎて入社後に髪型をまねたところ「ドレッド」と呼ばれたのは懐かしい思い出です。
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