【女王バトル舞台裏】

 長嶋万記が3年前の悔しさを晴らして、「メークミラクル」を狙う。

 勝負駆けをクリアした。トライアル3回戦12R、インから迷わず、コンマ11のトップスタートを決めた。冷静に逃げたのも、エンジンの体感が上向いたことが大きい。「寺田(千恵)さんとも遜色ない」。気配は最高潮に達した。

 13年芦屋大会、2枠の優勝戦は仕掛け遅れに泣いた。ペラ調整も失敗して、以降のリズムは急降下。昨年はF2も経験した。しかし、今年は違う。「心もペラも磨けて、確実に成長している」と自信を持ってこの舞台に立つ。

 同じ名字、祖父が巨人ファンということもあって長嶋茂雄氏(巨人終身名誉監督)の背番号「3」が大好き。優勝戦は3枠で臨む。「初代女王テクニカルエリー(三浦)みたいな、テクニカルマキになれるように」。三浦は第1回の12年大村大会を3枠で優勝した。今度は長嶋が静岡支部2人目の女王の座を射止める。【津波謙次】