【ヤマコウの時は来た!】

 ◆12R:決勝 岡村潤が決勝に乗った。2年前の伊東G3に2日目から補充で参加。3連勝で締めくくり「来年は正規配分で参加したい」と話していた。そのころから思えばものすごい変わりようだ。

 当時、さほど成績が残せず、検車場でも明るい顔はなかった。とても地元G3で決勝というレベルではなかった。それがここまで伸びたのは地道な努力の成果だ。もともとスピードはあったので、コース取りさえしっかりできれば成長できる要素はあった。それを開花させたのは本人の頑張り以外何ものでもない。

 特に準決のコース取りに成長を感じた。渡辺雄太の先行に乗り、近畿3番手をさばいて位置を確保。4角からはインを突いて中割り。村上義弘が気づくのが遅く、遅れた状態で頭を掛けに行ったが掛け損ねた。これは岡村のスピードが良かったので引っ掛けられなかったのだろう。ゴール前は村上に抜き返されたが、岡村も足を使っていたのでそれは仕方ない。

 決勝は単騎になったが、かえって持ち味を生かせる。先手ラインの3番手キープから直線鋭く伸びる。(日刊スポーツ評論家・山口幸二)