2日目までは、風が強く自力選手が苦戦した。しかし、3日目のバンクコンディションが一番軽かったようで、バンクレコードタイになる10秒5を出した坂井洋は、これから本格化するのではないかと思わせた。3日目に取り上げた小松崎大地は残念ながら失格。地元ダービーに向ける気合が空回りした印象だった。しかし、今回だけが全てではない。まだまだ、ダービーはあるし、他のG1もある。気を取り直して再度、タイトルを目指してほしい。

ヤマコウが注目する新山響平
ヤマコウが注目する新山響平

4日目は2予9Rの新山響平を取り上げる。昨年の競輪祭準優勝からしばらく調子を落としていたが、再び上昇気流に乗りつつある。初日特選の、真杉匠との先行争いは、負けはしたが気迫あふれるレース運びだった。先行したいがため、号砲から真杉と後ろを取り合う。相撲でいうならまわしの取り合いみたいなものだ。我慢比べに負けた分、真杉に主導権を取られた。しかし、残り2周から主導権争いをして、いったん3番手に入った新山には、もう、まくる力は残っていなかったと思う。それでも2角からまくっていったのは、真杉に対する意地だった。

9R、人気になるのは松浦悠士だろう。しかし、川崎G3から何かおかしい。自転車の進みは悪くないのだが、レースの読みが研ぎ澄まされていない。今回の2日目特選11Rもそうだった。2予の相手は、ヨコもできてラインに1番車がいて好きな位置取りができる渡辺雄太なので、松浦も読みを間違えると7番手になる可能性がある。新山ラインが有利に運べるとみた。

(日刊スポーツ評論家)

【ヤマコウの予想印】◎新山響平 ○山崎芳仁 ▲松浦悠士 ☆渡辺雄太 △菊地圭尚