岐阜競輪場がリニューアルしてG1を開催する。

前回のG1は、11年のオールスター競輪までさかのぼる。あの時は浅井康太が優勝して、深谷知広や山内卓也も決勝に乗り中部全盛だった。今回は地元岐阜から2人(山口拳矢と川口公太朗)と寂しい限りだが、ハム太朗(川口の愛称)が爪痕を残して「1度くらいこんな日があってもいいだろう」(長州力が藤波辰巳に初めて勝った時の名言)みたいな結果を期待したい。

松浦悠士がGPチャンプとして初のG1に臨む
松浦悠士がGPチャンプとして初のG1に臨む

昨年のグランプリ(GP)を優勝して、優秀選手に選ばれた松浦悠士がジャケパンスタイルで検車場に現れた。落ち着いた感じで風格を感じた。「GPおめでとう」から話が始まり、川崎G3を振り返った。「思ったほどプレッシャーを感じずに走ることができた。(清水)裕友と一緒だったのがよかったのかも…」と言う意味がよく分かる。GPを優勝した後の一戦は、1番車にふさわしいレースができるかどうか不安になる。そこで、練習仲間やいつも連係する強い選手と同じだと、頼もしく感じる。実際、私もそうだった。結果、川崎G3は清水が2着で松浦が3着。「練習不足の中、細かい動きを抜きにしてよくできた」と及第点を与えた。

今年初のG1は松浦がメインで始まる。前受けは新山響平だろう。GPやいわき平G3決勝で、いつもと違う攻めを心がけているが、特選は通常営業と読んだ。寺崎浩平は静岡決勝に続き、同じようなレースはしたくないと思うが、新山が初日から変化で勝負するとは思えない。そうなると中団は松浦で、寺崎、郡司浩平の番手戦まで考えているだろう。(日刊スポーツ評論家)