レース直前から激しくなった雨が、その強さを際立たせた。卒業記念クイーンの畠山ひすい(20=北海道)が予1・6Rに7番車で挑み、ラスト1周で最後方からカマして快勝した。「雨で前が見えないなら、もがく距離が長くても先行の方がいい。7番車でスタートで前を取れない。初手は一番後ろになることも想定していました」。長走路は初めてでも、思い通りの白星発進に言葉も弾んだ。

スリップを恐れず鋭く踏み込んで、あっという間に他の選手をのみ込んだ。走る前は、1着失格だった2場所前の松戸2日目が頭によぎった。その時も同じ雨走路で、後方からカマした直後に内側へ斜行してしまった。「松戸があったので、今日はそこを注意した。コーナーにかかる前に出切ろうと気をつけました」。負の記憶をプラスへと上書きして勢いづく。在所1位の又多風緑(まただ・ふつか)と戦う予2・7Rも、パワフルに駆けるはずだ。