J2アルビレックス新潟はリーグ屈指の高さを誇る栃木SCに対しても空中戦で奮闘し、勝ち点1を獲得した。

2-2で引き分けた21日のアウェー栃木戦。前半8分に168センチのFW矢村がMF高木の右からのクロスを見事なオーバーヘッドキックで先制した。1-2とされた後半ロスタイムにはMF星の右CKを183センチのDF千葉がヘッドで合わせ、土壇場で同点に追いついた。

栃木は堅守速攻に徹し、武器の高さを前面に押し出した戦い。前節終了時で187センチの元日本代表FW矢野が170回、188センチのDF柳が95回、空中で競り合っていた。今季のJ2「空中戦ランキング」1、3位の数字。元アルビ戦士2人がそれぞれ敵陣と自陣で持ち味のハイボールの強さを発揮した。

この試合の出場選手の平均身長は栃木の178センチに対して、新潟は173センチ。小柄な選手が多い新潟としては浮いたボールへの競り合いは分が悪かった。だが、相手の高さに屈することなく「ヘッド」で2発。空中戦後のこぼれ球でも、これまでと変わらずにパスをつないで攻め続け、ボール保持率は最終的に72%を記録した。

アルベルト監督は「アウェーでの勝ち点1は重要。選手は自分たちのプレースタイルを貫いた。誇らしく思う」と言った。勝ち点で並んでいた2位の琉球が町田に敗れたため、唯一無敗で首位をキープした。【石川秀和】

後半ロスタイムに千葉(35番)がヘッドで同点ゴール決める
後半ロスタイムに千葉(35番)がヘッドで同点ゴール決める