今季のJ2アルビレックス新潟はホームに限ればリーグ最少失点を誇る。5日の町田との最終戦を残し、20試合12失点、1試合平均0・60点。無失点試合もリーグ最多11試合を数える。ホームで年間12失点はJ2が現行の42試合制となった12年以降では歴代3位タイの少なさ。多くのサポーターに支えられ、本拠地ではJ2史上屈指の「堅守」を構築している。

J2のホーム最少失点記録
J2のホーム最少失点記録

まさに攻撃は最大の防御。ボールを保持し続けることで、相手に攻撃の機会を与えない。得点数に物足りなさは残るものの、ここまでホームでは11勝4分け5敗と勝ち越し。アウェーで7勝10分け4敗と勝ちきれない試合が多かったことで最大の目標であるJ1昇格は逃したが、ビッグスワンではサポーターを魅了するような攻撃的なスタイルのサッカーを見せている。

それを示すかのように、今季の1試合平均入場者数は1万825人と、J2で唯一1万人を超える。2位が松本の約6000人だから今季、新潟の集客力は突出している。J1を含めても現時点で名古屋の1万196人を上回る。チームは「日本一」のサポーターに見合う成績を残す必要がある。【石川秀和】