アルビレックス新潟の選手たちは地に足をつけて戦った。先発した攻撃陣4人の平均身長は169・3センチ。一方の名古屋は3バックとGKランゲラックを含めた守備陣4人の平均身長は187・8センチで、その差は20センチ近くあった。高さ勝負は分が悪かったが、小兵アタッカーたちは序盤から相手ゴールに何度も迫り、スピードあふれる攻撃で長身そろいの相手にダメージを与え続けた。その後は途中出場した177センチの3人がそれぞれ持ち味を発揮し、ホーム開幕戦を白星で飾った。

0-1で敗れた前節のG大阪戦からスタメンを5人変更。松橋監督は試合後のインタビューで「名古屋のストロングとウイークを分析した中で考えたメンバー。誰が出てもというところがありながらも出た選手がそれぞれ力を発揮したからこそ」と喜んだ。

加入後初先発だった170センチの小野は巧みなポストプレーが光り、170センチの松田、168センチの高木、169センチの小見の3人は俊敏な動きでボランチ2人からうまくパスを引き出し、好機に絡んだ。ゴールにはたどり着けなかったが、役割を十分に果たした。

後半途中から出場した177センチの谷口は最前線から相手ボールを追い、177センチの長倉も今季初先発だった堀米との好連係で左サイドの攻撃を活性化した。後半43分、177センチの長谷川元が疲れの見えた相手守備の寄せの甘さを突いて左足ミドル。ホームのサポーターに向けて放ったシュートが値千金の決勝点となった。【石川秀和】