なでしこリーグ仙台レディースの佐々木繭(23)が20日、なでしこジャパンに初選出された。今日21日のホームでの岡山湯郷とのリーグ戦に向け、会場の福島・あいづ陸上競技場での練習後に朗報が届く。「最初はビックリした」と、すぐに神奈川・相模原市の両親へメール。「家で騒いでいるみたいです」と笑った。

 MF登録だが、開幕3戦目から左サイドバックで7試合連続フル出場。なでしこでもDFとして選ばれた。昨年は手薄になったボランチを任され、代表の常連で大黒柱の川村優理(27)とコンビを組んだ。「球際の強さとか状況判断」(佐々木繭)を学び、堅実で献身的な守備で支えてきた。

 国際Aマッチ35試合出場のFW岩渕真奈(23=Bミュンヘン)とは、中学時代に所属した日テレ・メニーナで一緒にプレー。当時の岩渕を「異次元のドリブル」と評する一方で「どんどん先に行かれて、自分は置いて行かれた。追いついて良かったです」と喜んだ。

 代表は6月2、5日に、世界一の米国と国際親善試合アウェー2連戦を行う。「五輪を控える向こうは本気でやってくる。楽しみです」。代表初選出で、19年女子W杯フランス大会、20年東京五輪への道も大きく開けた。【久野朗】

 ◆佐々木繭(ささき・まゆ)1993年(平5)1月12日、神奈川・相模原市生まれ。なでしこリーグ日テレの下部組織、日テレ・メニーナから聖和学園高(宮城)を経て武蔵丘短大に進学。13年に仙台加入。今年2月にU-23日本女子代表に選ばれ、スペイン遠征で初めて国際試合に出場。リーグ通算54試合1得点(20日現在)。160センチ、50キロ。