日本(FIFAランク45位)がイラク(同120位)と1-1で引き分け、W杯6大会連続出場に王手をかけた。イラクの政情不安もあり、中立地イランでの開催。気温37度。厳しい暑さの中で消耗戦となり、前半8分にFW大迫勇也(27=ケルン)が決めた1点を守りきれなかった。既にW杯出場の可能性が消えていた相手から最低限の勝ち点1を何とか取り、次戦8月31日のオーストラリア戦(埼玉)に勝てば本大会出場が決まる。

 引き分けに終わると、ハリルホジッチ監督はベンチに腰掛けたまま動けなかった。気持ちを落ち着けるのに5分かかった。ようやく立ち上がる。その顔は日に焼け、真っ赤。W杯ロシア大会行きの切符に王手はかけたが、すでに突破の可能性が消え消化試合だったイラクから、勝ち点3を奪うことはできなかった。テレビのインタビューに開口一番「ちょっとがっかりだった」と言い、その後の会見も沈んだ声だった。「もちろん、まったく満足していません。この試合に勝つためにここに来た。交代も前もってプログラムしたが、けがのせいでできなかった。最後の15分は、まったく違う戦略、速いFWを入れようと思っていたが…」。